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  1. 西宮市議会 2005-12-21
    平成17年12月(第11回)定例会-12月21日-06号


    取得元: 西宮市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-30
    平成17年12月(第11回)定例会-12月21日-06号平成17年12月(第11回)定例会  西宮市議会第11回定例会議事日程           (平成17年12月21日午後1時開議) 日程順序        件         名             ページ 第1                                   201  認定第13号 平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件 第2                                   206  議案第292号 西宮市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例制定の件  議案第293号 西宮市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例制定の件  議案第294号 西宮市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例制定の件  議案第295号 西宮市用品調達基金条例を廃止する条例制定の件  議案第296号 西宮市市民福祉金条例を廃止する条例制定の件  議案第297号 西宮市立芦乃湯会館条例の一部を改正する条例制定の件  議案第298号 西宮市勤労福祉センター条例の一部を改正する条例制定の件  議案第299号 西宮市立公民館条例の一部を改正する条例制定の件  議案第300号 西宮市立学校条例の一部を改正する条例制定の件  議案第301号 西宮市敬老祝金条例を廃止する条例制定の件
     議案第302号 西宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定の件  議案第323号 西宮市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定の件 第3                                   212  議案第303号 平成17年度西宮市一般会計補正予算(第6号)  議案第304号 平成17年度西宮市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)  議案第305号 平成17年度西宮市食肉センター特別会計補正予算(第1号)  議案第306号 平成17年度西宮市農業共済事業特別会計補正予算(第1号)  議案第307号 平成17年度西宮市下水道事業特別会計補正予算(第2号)  議案第308号 平成17年度西宮市中小企業勤労者福祉共済事業特別会計補正予算(第1号)  議案第309号 平成17年度西宮市市街地整備事業特別会計補正予算(第1号)  議案第310号 平成17年度西宮市公共用地買収事業特別会計補正予算(第1号)  議案第311号 平成17年度西宮市介護保険特別会計補正予算(第2号)  議案第312号 平成17年度西宮市競輪事業清算費特別会計補正予算(第1号)  議案第313号 平成17年度西宮市鳴尾外財産区特別会計補正予算(第1号)  議案第314号 平成17年度西宮市集合支払費特別会計補正予算(第1号)  議案第315号 平成17年度西宮市水道事業会計補正予算(第2号)  議案第316号 平成17年度西宮市工業用水道事業会計補正予算(第2号)  議案第317号 平成17年度西宮市立中央病院事業会計補正予算(第4号) 第4                                   214  議案第318号 訴え提起の件(市営住宅明渡し等請求事件)  議案第319号 市道路線認定の件(西第1403号線)  議案第320号 住居表示を実施すべき市街地の区域及び当該区域における住居表示の方法を定める件  議案第321号 町及び字の区域の変更の件  報告第71号 処分報告の件{〔平成17年度西宮市一般会計補正予算(第5号)〕専決処分} 第5                                   214  議案第335号 西宮市公平委員会委員の選任について同意を求める件 第6                                   215  意見書案第42号 議会制度改革の早期実現に関する意見書提出の件  意見書案第43号 西宮学区の公立高等学校の入学試験において、総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書提出の件  意見書案第44号 西宮学区の公立高等学校の入学選抜制度に関する意見書提出の件  意見書案第45号 都市再生機構賃貸住宅家賃の値上げを見合わせ、国会決議の全面実現を求める意見書提出の件 第7                                   231  請願第49号 福祉・住民サービス切り捨てや削減の第三次行財政改善実施計画の撤回を求める請願  請願第50号 「イラクからの自衛隊の即時撤退の意見書」の提出をもとめる請願  請願第51号 「高校教育改革」においては、西宮地域の伝統と市民の願いを生かしてすすめることを求める請願  請願第52号 高校教育改革の早急な導入に反対し、西宮の総選を維持・発展させる請願  請願第53号 西宮学区の公立高等学校の入学者選抜制度において、「複数志願制度」の拙速な導入に反対する請願 第8                                   232  請願第48号 公団家賃の値上げを見合わせ居住者の居住の安定を図り、国会決議の全面実現を求める意見書提出についての請願 第9                                   232  陳情審査結果報告の件 第10                                   232  議員派遣の件                                  付託区分 第11                                   233  議案第324号 西宮市一般職員の給与に関する条例及び西宮市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例制定の件                                  (総  務)  議案第325号 平成17年度西宮市一般会計補正予算(第7号)     (  〃  )  議案第326号 平成17年度西宮市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)                                  (  〃  )  議案第327号 平成17年度西宮市食肉センター特別会計補正予算(第2号)                                  (  〃  )  議案第328号 平成17年度西宮市農業共済事業特別会計補正予算(第2号)                                  (  〃  )  議案第329号 平成17年度西宮市下水道事業特別会計補正予算(第3号)                                  (  〃  )  議案第330号 平成17年度西宮市中小企業勤労者福祉共済事業特別会計補正予算(第2号)                                  (  〃  )  議案第331号 平成17年度西宮市介護保険特別会計補正予算(第3号) (  〃  )  議案第332号 平成17年度西宮市競輪事業清算費特別会計補正予算(第2号)                                  (  〃  )  議案第333号 平成17年度西宮市水道事業会計補正予算(第3号)   (  〃  )  議案第334号 平成17年度西宮市工業用水道事業会計補正予算(第3号)                                  (  〃  ) 第12                             (継続審査)234  総務常任委員会の所管事務調査の件   1 市行政の総合企画及び財政運営について   2 水道事業及び消防行政について  市民文教常任委員会の所管事務調査の件   1 市民サービスの向上について   2 学校教育及び社会教育について  厚生常任委員会の所管事務調査の件   1 保健・医療・福祉サービスの向上について   2 環境行政について  建設常任委員会の所管事務調査の件   1 建築行政について   2 生活環境の整備について  次期定例会の日程等議会運営に関する調査の件  本市の環境・公害対策に関する調査の件  少子高齢社会に対応する諸施策に関する調査の件  都市開発、産業振興等、まちづくりに関する調査の件  防災対策、危機管理に関する調査の件                              西宮市議会議長              出   席   議   員  1番 野 口 あけみ   16番 中 尾 孝 夫   31番 魚 水 けい子  2番 佐 藤 みち子   17番 栗 山 雅 史   32番 草 加 智 清  3番 河 崎 はじめ   18番 白 井 啓 一   33番 谷 口 哲 司  4番 たかはし 倫恵   19番 田 村 ひろみ   34番 中 西 甚 七  5番 明 石 良 昭   20番 三 原 憲 二   35番 中 村 武 人  6番 大川原 成 彦   21番 今 村 岳 司   36番 蜂 谷 倫 基  7番 町 田 博 喜   22番 八 木 米太朗   37番 たてがき 初男  8番 しぶや 祐 介   23番 石 埜 明 芳   38番 片 岡 保 夫  9番 田 中 正 剛   24番 管   庸 夫   39番 つかだ 誠 二 10番 木 村 嘉三郎   25番 上 田 さち子   40番 嶋 田 克 興 11番 上向井 賢 二   26番 阪 本   武   41番 美濃村 信 三 12番 喜 田 侑 敬   27番 小 林 光 枝   42番 楽 野 信 行
    13番 杉山 たかのり   28番 西 田 いさお   43番 中 川 經 夫 14番 森池 とよたけ   29番 田 中   渡   44番 上 谷 幸 彦 15番 岩 下   彰   30番 川 畑 和 人   45番 ざ こ 宏 一              欠   席   議   員                な       し              説明のため出席した者の職氏名 市長        山 田   知     中央病院事務局長  永 田 幸 治 助役        藤 田 忠 穂     消防局長      岸 本   正 助役        河 野 昌 弘     水道事業管理者   平 瀬 和 彦 収入役       進 木 伸次郎     水道局次長     井 田 佳 樹 総合企画局長    安 富   保     教育委員会委員   井ノ元 由紀子  市長室長     小 牧 信 雄     教育長       眞 鍋 昭 治 総務局長      山 本   修     教育次長      屋 代 鶴 夫 総務総括室長    亀 井   健     教育次長      三田谷 光 治  財務部長     高 平 秀 男     選挙管理委員会委員長職務代理者 市民局長      岸 本   梓               川 田 康 雄 健康福祉局長    藤 田 邦 夫     代表監査委員    阿 部 泰 之 環境局長      藤 井 厚 夫     監査委員      村 西   進 都市局長      中 島 武 彦     農業委員会会長職務代理者 土木局長      浦 川 和 男               加 治 愼一郎            職務のため議場に出席した事務局職員 事務局長      斉 藤 啓 輔     調査課長      大 西 範 幸 次長        中 西 正 幸     議事課課長補佐   西 岡   衛 議事課長      市 栄 正 樹     議事課書記     櫻 井 瑠 美    〔午後1時 開議〕 ○議長(小林光枝) ただいまから第11回定例会第6日目の会議を開きます。  現在の出席議員数は45人であります。  本日の会議録署名議員に、会議規則第80条の規定により、阪本武議員及び喜田侑敬議員を指名いたします。  本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。  これより日程に従い議事を進めます。  日程第1 認定第13号を議題といたします。  本決算に対する委員長の報告を求めます。  決算特別委員長 谷口哲司議員。    〔谷口哲司議員登壇〕 ◆33番(谷口哲司) 決算特別委員長報告。  ただいまから決算特別委員会の審査経過並びに結果の概要を御報告いたします。  本委員会は、去る12月12日開催の本会議におきまして、認定第13号平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件を審査するため、議長を除く全議員を委員として設置されたものであります。  同日、本会議終了後開催いたしました委員会におきまして、正副委員長の互選と審査方法について協議しました結果、委員長に私、谷口哲司、副委員長には、たてがき初男議員、石埜明芳議員、田中正剛議員、つかだ誠二議員をそれぞれ互選し、審査方法は、慣例に基づき、常任委員会単位による四つの分科会を設置して審査することに決したのであります。また、分科会の運営につきましては、かねてからの申し合わせに従い、副委員長が所管分科会の主査を兼ね、常任委員会副委員長にはそれぞれの所管分科会の副主査をお願いすることとなったのであります。  その後、去る16日から3日間にわたり分科会を開催し、鋭意審査いたしましたところ、昨日20日に各分科会主査より審査を終了したとの報告を受けたのであります。  そして、本日、決算特別委員会を招集し、各分科会主査報告を聴取し、討論、採決を行いました結果、賛成多数をもって認定すべきものと決した次第であります。  以上、決算特別委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、順次許可します。  まず、野口あけみ議員の発言を許します。    〔野口あけみ議員登壇〕 ◆1番(野口あけみ) ただいま上程中の認定第13号平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定に日本共産党西宮市会議員団は反対をいたします。  以下、理由を述べます。  内閣府が発表している2005年11月月例経済報告によれば、日本経済の基調判断として、一つ、「企業収益は改善し、設備投資は増加している」、二つ、「個人消費は、穏やかに増加している」、三つ、「雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりが見られる」、四つ、「輸出は持ち直し、生産は横ばいとなっている」、以上のことから、「景気は、穏やかに回復している」としています。さらに、「先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる」と、このようにしております。この判断を受けて、政府は、構造改革を加速、拡大するとも報告しております。確かに一部の大企業は、バブル期を超える利益を上げています。ライブドアや楽天、村上ファンドなど、ぬれ手でアワの投資家たちがマスコミにもたびたび登場し、もてはやされ、経団連会長の奥田碩氏が会長を務めるトヨタ自動車は、3年連続1兆円の大もうけです。しかし、国民の多くは、景気が穏やかに回復しているなどとは到底思えないのが実際ではないでしょうか。例えば雇用の面では、大企業、財界は、労働法制の規制緩和を背景に、中高年へのリストラと新規採用抑制で正社員を減らし、派遣、パート、業務請負など非正規雇用への置きかえを進行、労働者の3人に1人、若者に至っては2人に1人は不安定雇用のもとに置かれ、極端な低賃金や無権利状態に苦しめられています。正社員の所得も年々目減りしています。本来、人間らしい暮らしの支えとなるべき医療、年金、介護、障害者支援など社会保障の分野でも連続的な改悪が行われ、国民には耐えがたい負担増と給付減が押しつけられています。財界は、企業の社会保険料負担を一切なくすことまで求めており、今後も社会保障の改悪は一層露骨に進められようとしています。低所得層の増大という傾向も顕著に進んでいます。生活保護世帯は全国で100万世帯を突破しました。2004年度末の1,000人当たりの保護率、11.40パーミルということです。西宮でも、3,471世帯、11.26パーミルで、毎月記録を更新している実態です。就学奨励金の給付も、2004年度、西宮、小学校で18.19%、中学校で21.78%、実に2割の児童生徒が経済的困難を抱えているのです。市教委にある数字によりますと、98年にはそれぞれ12.79%、14.18%でしたから、6年間で1.4倍、1.5倍の急増ぶりです。錬金術師が暗躍し、ヒルズ族やセレブ、富裕層といった言葉が飛び交う一方で、下流などという言葉も出現。貧困と社会的格差の広がりは、今や重大な社会問題です。人間社会には相入れないはずの弱肉強食や勝ち組、負け組を当然視し、社会的弱者に対する攻撃に痛みを感じない、こういう風潮も生まれています。これらは決して自然現象ではなく、政治がつくり出したものです。特に小泉内閣が構造改革として進めてきた新自由主義、すなわち規制緩和万能、市場原理主義、競争第一の世界に例を見ない極端な大企業中心主義が、官から民へ、あるいは小さな政府、公務員の既得権益打破、こういった言葉で国民に押しつけられ、国民の中にも対立を持ち込み、日本社会を異常にゆがめたと言わなければなりません。  政治の異常ぶりは例を挙げれば切りがありませんが、どうしても触れなければならないのは、増税問題と耐震偽装問題です。自民、公明両党がこの15日に2006年度与党税制改正大綱を決めましたが、その内容は、さきの総選挙でのサラリーマン増税をするという政府税調の考え方はとらない、サラリーマン増税はしないとしたみずからの公約を踏みにじって、所得税、住民税の定率減税の再来年全廃を打ち出しました。98年度から行われてきた減税3点セット、すなわち法人税率の引き下げ、高額所得者優遇の最高税率の引き下げ、定率減税のうちのサラリーマンや中小業者にかかわる定率減税だけを廃止しようという不公平なものです。さらに重大なことに、同大綱は、2007年度をめどに消費税率の引き上げも含めた一層の大増税をするという方針を打ち出しています。既に実施が決められている負担増は、来年いよいよ本格化します。定率減税の半減に始まり、年金課税は、所得税でことし増税になりましたが、住民税は来年からこの分について増税になります。住民税増税は国保料や介護保険料、公営住宅家賃などに連動し、負担は雪だるま式に膨らみます。業者の皆さんも、消費税免税点の引き下げで打撃を受けます。この上に定率減税の全廃、消費税増税です。暮らしや営業をがけっぷちに追い込み、さらに破壊するものです。一方で法人税はどうでしょう。1990年から97年まで37.5%だったものが、98年には34.5%に引き下がり、さらに99年からは30%になりました。同大綱では、この法人税率はそのままに、さらに研究開発減税やIT投資促進減税、外国税額控除、受取配当の益金不算入などといった大企業優遇税制も、一部縮小するというものの、形を変えて温存するというのです。税金の集め方がはっきりと政治のゆがみを映し出しています。  偽装問題ではどうでしょう。この問題の核心は、1998年の日本共産党以外のすべての政党が賛成して決まった建築基準法の括弧つき改正にあります。官から民への規制緩和、競争原理の導入で、生活の基盤である住宅など建築物の安全を担保する建築確認を民間に丸投げしたことが今日の事態を引き起こしました。手抜き検査が行われる危険性を指摘した日本共産党に対し、当時の建設省は、競争することはすばらしいとまで答弁しましたが、競争さえすれば何でもよくなるという考え方が今回の問題の大もとにあります。しかし、この競争原理は、国民のためには働かず、企業のもうけのためだけに作用し、建設業界全体への不信をもたらし、国民にも重大な深刻なダメージを与えました。  政府、財界が進める構造改革路線は、地方政治にも押しつけられ、国民との矛盾を引き起こしています。まず、三位一体の改革では、財源の一部を地方に移すのと引きかえに、国の責任で行うべき福祉、教育のための国庫補助負担金が縮小、廃止され、地方交付税の削減が行われました。西宮では、2004年度公立保育所運営費に対する国県支出金が約2分の1に縮小され、これら削減に対する税源移譲は新設の所得譲与税が充てられましたが、削減分には及びませんでした。今後もこの三位一体の改革による国と地方の攻防は続きます。2006年度においては、生活保護費への国負担金削減が地方の猛反発で撤回されましたが、地方分権の名にふさわしい地方税財源の充実強化、地方交付税の財源保障機能と財政調整機能の強化充実、国が責任を果たすべき事務事業への国庫補助負担金確保などが求められるところです。  構造改革は、財政面ばかりではなく、地方行政の内容にまであれこれと干渉を強めています。政府総務省は、2005年3月に地方行革推進のための指針を発表し、すべての自治体に2005年から5年間の集中改革プランを策定させ、職員の削減、業務の民間委託と民営化の推進などで、福祉と暮らしのための施策の一斉切り捨てを推し進めようとしています。政府の強権的押しつけで市町村合併も進められ、今後は道州制の導入も検討されようとしていますが、これら地方政治への攻撃は、住民福祉の機関という地方自治体の存在意義そのものを否定するものです。全国の自治体の中には、合併の押しつけに抗し、自立した自治体として努力をしているところも多くありますが、残念ながら西宮市は、唯々諾々と国言いなりにつき従っていると言わねばなりません。  西宮では、国の指針をまつまでもなく、2003年に5カ年の第2次行財政改善実施計画が終了するや、2004年度には直ちに行政経営改革計画を発表しました。11月の市長選挙では一切口にしなかった第3次行財政改善実施計画、これを再選後約3,000万円の退職金を受け取ることとともに発表をいたしました。行政経営改革は、行政を経営するという新たな視点に立ち、企業における経営理念、手法、成功事例などを可能な限り行政部門に導入し、その効率化や活性化を図るとしています。そして、民間でできることは民間でと、民営化や民間委託、規制緩和を進めようとしています。11月に発表した第3次行財政改善実施計画は、2005年度から2008年度までの期間で、初年度は正規職員の削減と給与等の削減など内部管理経費を削減、2006年度からは、改革、改善の名のもとに、これまで市独自の福祉施策として大切にしてきた市民福祉金などの手をつけてはならない施策まで情け容赦なく削減、廃止するものです。また、公立保育所の民営化や保育所運営に民間企業の参入を許す規制緩和を推進しています。なお、この口実に、これら計画を実施しても2008年度末で150億円余りの財源不足が出るほどの大変な財政難だということが繰り返し強調されていますが、私たち日本共産党は、市がその根拠としている財政収支表そのものが、入りを小さく、出を大きく見積もり、決算剰余金も一切考慮に入れていない、偽りのものだという指摘をしてまいりました。このような官から民、小さな政府を進める構造改革路線、新自由主義路線が日本の社会を異常にゆがめ、人間がともに支え合うことを否定し、弱肉強食を是とする非情なものであるということを怒りを持って告発いたします。西宮市がこうした攻勢に飲み込まれず、住民の安全と福祉増進という本来の役割を発揮し、国の悪政から市民を守る防波堤となるよう強く求めるものです。  以上、国政との関連で決算から浮かび上がる西宮市政の幾つかの側面について述べました。  さて、2004年度の市の財政状況ですが、一般・特別会計決算総額は、歳入は2,653億5,800万円、前年比4.8%の増です。歳出は2,642億4,980万円、前年比4.6%増、歳入では、市税収入が、地価下落による固定資産税の減、所得の落ち込みによる個人市民税の減によって、前年比13億3,000万円、1.7%減少しています。歳出では、震災関連事業費の構成比は1.4%とほとんど終息いたしました。市の財政状況で最も注目しなければならないのは市債の累積です。2004年度市債残高は、一般・特別会計合わせて3,532億3,700万円、うち大きなものは、震災復興の名で取り組んだ開発事業による借金です。元利償還金は、前年比23.5%増加した533億1,970万円で、公債費比率は22.7%と上昇を続けています。これへの対応もあって、減債基金から7億5,300万円、土地開発基金の現金部分47億3,600万円を取り崩し、一般会計へ繰り入れておりますが、財政基金には、決算剰余金2億5,800万円と基金運用利子616万円が積み立てられ、ことし5月現在の基金残高は、財政基金と減債基金2基金で73億5,000万円となっています。市当局の言う財政危機は、やはり身のたけに合わぬ括弧つき震災復興事業への取り組みによって生み出されました。このことへの反省もなしに、市民犠牲の行革が1次、2次と行われ、さらに3次行革が国の構造改革と一体となって地方自治体の存在意義を否定するような福祉・弱者切り捨てを強行している、このことにまず反対をするものです。  第2に、相変わらずの開発優先市政に反対です。財政危機への対応として、第3次行財政改善実施計画とともに、第3次の西宮市総合計画、この実施計画を見直し、2005年度から2008年度までの実施計画を策定しています。この中には、今議会でも議論になった阪急スタジアム跡地開発と連動した阪急今津南線高架化事業や阪急甲陽線地下化事業が盛り込まれていますが、山手幹線、西福河原線、市役所前線等の街路事業とともに、不要または不急事業として凍結またはさらなる平準化が必要です。  第3に、弱きをくじき強きを助けるその行政姿勢です。根拠のない西宮都市管理株式会社への11億1,000万円の貸し付けや、総合計画にもなかった阪神からの六湛寺南公園用地買収、約9億円は、この時期本当に必要だったのでしょうか。また、都市基盤整備公団が開発した名塩ニュータウンの斜行エレベーターを市が引き継ぎましたが、これも、後年度負担の増大が予測されます。強い者には物も言えず巻かれる市の弱腰が市民犠牲を生んでいるのです。  第4に、2004年度は、市長選挙の年ということもあって、高齢者施設や保育所、学童保育所の新増設、公立保育所の延長保育の実施、北口サービスステーションの土曜、日曜、祝日の開所、公民館、市民集会施設へのエレベーター設置などに取り組まれました。このことは一定の評価をするものですが、市長は文教住宅都市西宮にふさわしい町づくりを真剣に考えているのかという問題です。震災後の規制緩和で市内にはマンションが急増しました。今や人口は46万5,000人を超え、県下第3位。2000年度からの増加率でも、8%の芦屋に次いで6.2%の県下第2位です。人口増によって対応しなければならない問題は、学校や保育所など公共施設の不足、あるいは交通混雑の解消など多岐にわたりますが、相変わらず多数の保育所待機児童や特別養護老人ホームの待機者、こうしたものが存在し、市の責任が果たされておりません。また、小学校では、4年生までの35人学級がいよいよ実施の見込みが言われております。その対応も心配されるところです。ことし4月に要綱を制定し、学校施設が不足するおそれのある地区の住宅開発を一定期間抑制するとしましたが、市民の実感からは、依然としてマンション建設ラッシュはとまっておりません。教育環境保全だけでなく、生活環境保全を目的としたものに改め、開発抑制策をしっかりととるべきと考えます。  以上、日本共産党西宮市会議員団の認定第13号への反対討論といたします。(拍手) ○議長(小林光枝) 次に、片岡保夫議員の発言を許します。    〔片岡保夫議員登壇〕 ◆38番(片岡保夫) 市民クラブ幹事長の片岡保夫です。  ただいま上程されております認定第13号平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件につきまして、市民クラブは賛成の立場で意見を申し上げます。  平成16年度は、山田市政1期目の最終年度、2期目の初年度の年でありました。2期目への抱負と意欲を持って再出馬、見事再選を果たされました。一方、借入金元金の返済期に入った財政運営は、一層厳しさを増す中での2期目のスタートでありました。  平成16年度の決算総額は、歳入2,653億5,759万円、歳出2,642億4,979万円で、歳入歳出差し引き額は11億779万円の剰余、翌年度に繰り越すべき財源1億8,161万円を控除した実質収支額は9億2,618万円の剰余、前年度から繰り越した財源として前年度実質収支額7億4,160万円を控除した単年度収支額は1億8,453万円の剰余、歳入歳出に含まれているプラス要素、財政基金積立額、地方債繰り上げ償還額及びマイナス要素、財政基金取り崩し額を加減した実質単年度収支額は4億4,915万円の剰余、以上の内容となっております。年度末市債の現在高は3,532億3,767万円で、前年度に比べ183億5,894万6,000円減少していますが、財政状況は一層深刻となり、財源不足と赤字再建団体転落の危機を乗り切るため、昨年11月の第3次行財政改善実施計画、本年9月の同計画平成18年度以降実施項目の具体化・追加による改訂につながってきています。  次に、具体的な事項の主要な点について触れておきたいと思います。  まず、評価できる施策として、保育所の待機児童対策、公共施設等のバリアフリー化、子育て支援事業、アクタ西宮ステーションの開設、「人権教育のための国連10年」西宮市行動計画の中間報告の策定、西宮市新環境計画の策定、西宮市環境基本条例、自然と共生するまちづくりに関する条例の制定、環境学習拠点の整備、以上の項目を挙げておきたいと思います。  次に、問題点の指摘でありますが、第1点目は、例年指摘しております収入未済額と不納欠損、滞納の問題です。収入未済額は184億3,035万円で、前年度の169億7,062万円に比べ14億5,973万円、8.6%の大幅な増加となっています。これは、震災前の5年度、57億669万円の約3倍であり、13年度から災害援護資金貸付金で収入未済額が新たに生じ、災害援護資金貸付元利金で11億3,913万円、28.2%、国民健康保険料で4億8,031万円、11.1%などの増加で、増加額がさらに多くなっています。不納欠損額は16億9,280万円で、前年度の8億9,727万円に比べ7億9,553万円、88.7%の大幅な増加となっています。これは、5年度、1億9,862万円の約8.5倍となっており、事態はさらに悪化しています。一層の対策の強化、解消の努力を求めておきます。  第2点目は、行政の進め方に関し審査の過程で疑義や異議が出されたことです。市長は、常に、行政運営に当たっては、市民との対話を深め、市民と協働して市政を推進していくことを明言しています。まちかどトークやパブリックコメントの実施も、そのことのあらわれであるはずです。行財政改善実施計画の推進も、議会や市民の理解と協力を得てこそ実現できるものです。ところが、今議会においては、そのことが形だけのものになってはいないか、議会軽視になっていないかとの批判も出されました。この点、真摯に受けとめられ、議会や市民の信頼を失わないよう、指摘しておきます。  次に、要望、意見を申し上げます。  第1点目は、食肉センターについて。11月下旬の県への移管がないとの判断を受け、検討委員会の提言に沿って関係者との協議を行い、早期に最終結論を出すよう要望します。  第2点目、中央病院について。新改築を含めて将来構想を早期に明らかにし、着実に経営改善並びに改革を進めるよう要望します。  第3点目、山口町の中野、船坂、金仙寺の3地区の住居表示について。市内で唯一実施されていない地区でありますが、早期実施を要望します。  第4点目、市長の公約の実現について。市長は、2期目への立候補に当たり、参画と協働の町づくりに関する基本条例の制定、保育所待機児童の解消、子育て支援の拡充、サッカー場等の共生グラウンド・スポーツ施設の整備、市北部地域と南部市街地とを連結するバスの運行等々の公約を発表し、再選を果たされました。はや任期の1年が過ぎましたが、公約など大したことではないと言ったどこかのお偉い方もおりましたけれども、私は、公約の実行、実現は最も大切なことであると考えており、任期中に必ず実現していただくよう強く要望します。  以上、意見を申し上げまして、認定第13号に対する賛成討論といたします。  ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林光枝) 次に、蜂谷倫基議員の発言を許します。    〔蜂谷倫基議員登壇〕 ◆36番(蜂谷倫基) ただいま上程中の認定第13号平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件につきまして、政新会を代表し、これに賛成の立場から意見を申し述べたいと思います。  早いもので、あの忌まわしい阪神・淡路大震災から11年を迎えます。この間、被災された市民の懸命な努力とさまざまな御支援等により、本市の震災復興はいよいよ仕上げの段階を迎えております。また、広島、栃木県におきまして小学1年生の児童が下校途中に殺害されるという痛ましい事件が起こっております。本市におかれましては、子供の安全確保について最大限の努力をしていただきたいと思っております。  さて、本市の人口は、平成17年9月1日現在で46万5,000人と、震災前の42万4,000人をはるかに超えております。この人口増加は、保育所の待機児童の増加や、幼稚園、小学校の教室数の不足など、さまざまな行政課題を生じさせております。山田市長におかれましては、保育所の待機児童対策や幼稚園4歳児定員拡大の実施、介護保険の充実など、子育てや高齢化社会に対応した施策、事業を着実に実施されております。また、e都市ランクにおきまして全国1位にランクされるなど、情報化施策を推進されてこられました。今後とも、職員の皆様と一丸となり、市民満足度の高い行政を推し進めていただきたいと願っております。  さて、平成16年度の決算状況でありますが、一般会計では、歳入が1,645億328万円に対しまして、歳出が1,637億6,257万円で、実質収支は5億9,570万円の黒字となっております。また、特別会計につきましては、歳入総額が1,008億5,432万円に対しまして、歳出総額が1,004億8,723万円で、実質収支は3億3,048万円となっておりますが、老人保健医療事業特別会計が6,281万円の歳入不足となり、繰り上げ充用をいたしております。歳入の根幹であります市税収入は、地価の下落や個人所得の落ち込みなどにより、759億6,300万円と、前年度に比べて1.7%、13億3,000万円の減となっております。一方、歳出につきましては、震災復興事業等で発行いたしました起債の元利償還金がピークを迎え、その公債費が借りかえに伴う元金償還金を含め431億4,300万円と、前年度に比べて30.1%、99億8,900万円の増となっております。また、人口増に伴います保育所の待機児童対策経費や生活保護費、対象拡大によります児童手当など、扶助費が大きく増加をいたしております。市税収入が落ち込み、公債費や扶助費などの義務的経費が増大し、経常収支比率が101.1%と悪化する中、残っている基金を大きく取り崩して財源不足額を補い、実質収支額を黒字としていることは、厳しい財政運営を強いられているものと言えます。  次に、主な事業、施策の取り組みにつきまして幾つか申し上げておきたいと思います。  まず、ともに生きともにつくる町づくりに向けた事業であります。大箇市民館など5館、鳴尾東公民館など3館にエレベーターを設置されています。バリアフリー化を含め、だれもが安心して利用、参加できる施設整備を今後とも進めていただきたいと思っております。  次に、安心して暮らせる心の通う町づくり事業についてであります。保育所の待機児童対策として、平成15年度に施設整備をした幸和園保育所分園の定員増、ひかり保育園、みどり園保育所、あんず保育園などの施設整備に対する助成、東山ぽぽ保育園を新設するなど、精力的に取り組まれております。今後も、人口の増加はますます続くものと思われますので、引き続き待機児童対策を推進していただきたいと思っております。  次に、安全でゆとりある快適な町づくりについては、阪急西宮北口駅南地区におきまして、北口線アンダーパスが平成15年度に完成し、関連する側道整備や広場整備にも着手されています。また、芸術文化センターが平成17年10月にオープンをいたしております。西宮スタジアム跡地利用の計画を含め、関係者と十分に協議調整を重ねられ、本市の核にふさわしい市街地の形成に向けて事業推進を図っていただきたいと思っております。また、JR大師踏切改良工事が完了し、歩行者の安全確保を実現されました。幹線道路等の整備につきましては、山手幹線が大浜老松線から芦屋市境までの大谷工区を残すのみとなっております。なお引き続き地元関係者とも協議を進められ、円滑な進展が図られますよう要望いたしておきます。  次に、教育についてであります。名塩小学校の校舎等増改築事業の第3期工事を行い、また、津門小学校の西校舎の実施設計等を行い、年次的に整備する計画を立てておられます。ほかに、高須東小学校ほか1校と大社中学校1校にエレベーターを設置されるなど、学校園施設の改修、改善に努めておられます。
     最後に、財政問題について申し上げておきたいと思います。本年2月に策定されました財政計画Ⅴ-2では、平成20年度までの財源不足額が232億円に達し、第3次行財政改善実施計画を着実に取り組むことによって164億円まで財源不足額を減少させ、辛うじて赤字再建団体への転落を阻止しております。また、本年11月に改訂されました第3次行財政改善実施計画では、平成20年度の財源不足額を150億円と予測をいたしておられます。前回の実施計画よりは14億円改善しているものの、赤字再建団体への転落の危機は依然として続いております。平成18年度当初予算編成につきましては赤字予算が避けがたいと聞き及んでおりますが、去る11月30日に一応の決着を見た三位一体の改革について、当局におかれましては、この厳しい財政状況を乗り切るため、3兆円規模の確実な税源移譲、地方交付税所要総額の確保に向け、強く国に要望していただき、厳しい中にも子供たちや西宮市民があすに希望を見出し、将来の西宮市に夢抱くことのできる町づくりに努めていただくよう強く要望いたしまして、私の賛成討論といたします。  ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は起立により行います。  本決算を先ほどの委員長の報告のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました認定第13号は認定されました。  次に、日程第2 議案第292号ほか11件を一括して議題といたします。  各件に対する委員長の報告を求めます。  まず、総務常任委員長 たてがき初男議員。 ◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を申し上げます。  ただいま上程中の、議案第292号西宮市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例制定の件、議案第293号西宮市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例制定の件、議案第294号西宮市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例制定の件、議案第295号西宮市用品調達基金条例を廃止する条例制定の件、以上4件につきましては、去る12月14日以来開催の委員会において、当局から詳しく説明を聞き取るとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、議案第292号については賛成多数をもって、他はいずれも異議なく原案を承認するべきものと決しました。  以上であります。 ○議長(小林光枝) 次に、市民文教常任委員長 石埜明芳議員。 ◆23番(石埜明芳) 市民文教常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第296号西宮市市民福祉金条例を廃止する条例制定の件、議案第297号西宮市立芦乃湯会館条例の一部を改正する条例制定の件、議案第298号西宮市勤労福祉センター条例の一部を改正する条例制定の件、議案第299号西宮市立公民館条例の一部を改正する条例制定の件、議案第300号西宮市立学校条例の一部を改正する条例制定の件、議案第323号西宮市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定の件、以上6件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、議案第296号、議案第300号及び議案第323号については賛成多数をもって、他はいずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、厚生常任委員長 田中正剛議員。 ◆9番(田中正剛) 厚生常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第301号西宮市敬老祝金条例を廃止する条例制定の件、議案第302号西宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定の件、以上2件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、いずれも賛成多数をもって原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、順次許可します。  まず、上田さち子議員の発言を許します。 ◆25番(上田さち子) ただいま上程されております諸議案のうち、議案第296号西宮市市民福祉金条例を廃止する条例制定の件、議案第300号西宮市立学校条例の一部を改正する条例制定の件、議案第323号西宮市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定の件について日本共産党議員団は反対をいたします。  以下、その理由を述べます。  まず、議案第296号西宮市市民福祉金条例を廃止する条例制定の件についてです。  市民福祉金は、昭和35年──1960年に本条例の前身である西宮市民年金条例が制定されて以来、今日までの45年間、第1条で述べられているとおり、「社会保障の理念に基づき、障害者または遺児に市民福祉金を支給することにより、その生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的」として、多くの社会的弱者と言われている方々の暮らしを支えてきました。身体障害者や知的障害者、精神障害者には障害の程度により年額2万7,000円から4万5,000円、遺児福祉金は4万5,000円から7万800円、それぞれ支給されてきました。2005年度の該当者は1万8,420人となっています。今回の条例廃止は、この市民福祉金を第3次行財政改善実施計画の具体化、追加として、財源不足と赤字再建団体転落を殊さら誇張しながら廃止しようというもので、到底許せるものではありません。条例を廃止する理由として、市は、1、公的年金の手当てがこの45年間で大きく伸び、補完的要素が薄れてきた、2、受給者数が増加の一途で、地方自治体としての財源保障はないと説明しましたが、公的年金の手当ての伸びと物価上昇率との関係、また、生活様式の大きな変化による障害者等の生活費の増大など支出がどう変化してきたかについては、全く答弁できませんでした。要するに、市民福祉金を受給している方々がそのお金を生活費の一部に組み込んでぎりぎりの暮らしを送っている実態は把握せず、打ち切ることによる影響も視野に入れない、乱暴な福祉切り捨てと言わなければなりません。この間実施されたパブリックコメントでは、このような市民福祉金の切り捨てですが、西宮市が福祉や教育を守るという立場を放棄したとしか考えられない、赤字再建団体に転落するのを防ぐのは、福祉や教育を国の水準に低下させないことが目的ではないのか、これほどめった斬りをして一体何を守ろうというのかという意見も出ていましたが、これらの市民の声は一切無視し、まず切り捨てありきで強行しようとするものです。本会議一般質問や委員会で第3次行革の根拠となった2008年度末で財源不足は150億円とする財政収支試算表について質疑を重ねてきましたが、もう今から1年近く前のことし2月に作成された試算表は、6億円の市税収入増というこの12月補正も、19億円に上る2004年度決算剰余金も反映していない中身であること、さらに今後毎年20億円前後の決算剰余金が計上されて、財源不足を大きく改善することも無視した、まさに偽りの財政収支試算表であることが明らかになりました。結局、福祉を切り捨てる最大の理由である財源不足論は通用しなくなったのではないでしょうか。この条例案に賛成をした会派の皆さんは、そろって、行財計画に例外をつくってはならない、赤字再建団体転落は絶対阻止しなければならないと述べられました。余りにも当局の財源不足論をうのみにする態度ではないでしょうか。今、小泉構造改革として、国を挙げ社会保障制度そのものを崩壊させる攻撃が強まっています。こんなときだからこそ、地域住民の福祉の増進を図るべき地方自治体が何を置いても一番守らなければならない方々の命の綱を切ってはなりません。市民福祉金制度は存続させるべきです。  以上の理由から、日本共産党議員団は市民福祉金の廃止条例に反対をいたします。  次に、議案第300号西宮市立学校条例の一部を改正する条例制定の件について述べます。  本条例案も、やはり第3次行革の一環として出されたもので、2006年4月1日より西宮市立鳴尾西幼稚園を廃止しようとするものです。教育委員会が説明した鳴尾西幼稚園の廃止に至る経緯は、1、2005年度より4歳児を休級とした、2、2006年度からは5歳児も休級にすることを決め、入園願書に明記した、3、そしてこれにより2005年度末、つまり2006年、来年の3月31日の5歳児の卒園をもって休園とし、翌日、2006年4月1日付で鳴尾西幼稚園を廃止するという内容です。しかし、2004年6月に市教委が改定した西宮市立幼稚園の休級・休園等に関する規程の休園の取り扱いは、休級の基準に2年間継続して該当した幼稚園は休園するものとすると書かれており、今回の廃止はこの規定に明確に違反しています。規定によれば、2006年度、新年度は、4歳児は休級の2年目、5歳児は休級の1年目となり、幼稚園が休園となるのは2007年度末、2008年3月31日ということになります。鳴尾西幼稚園の廃園は、当然この後でなければなりません。教育委員会がつくった規定をみずからないがしろにして、2年前倒しをして2005年度末で休園、即廃園に持ち込むなど、暴挙としか言いようがありません。質疑の中で、2年間幼稚園の教室を使わないのなら同じ敷地内の鳴尾小学校への教室転用をということで、既に協議が始まっていることも判明しました。仮にその必要性が出てきたとしても、行政として休級・休園等に関する規程を改定するという手続は最低でも必要だったのではないでしょうか。この地域は、ららぽーと南に大規模マンションが建設中であり、浜甲子園の建てかえの進捗状況等では子育て世代の増もあることから、安易に廃止を決めるべきではないことも主張し、本条例案に反対します。  最後に、議案第323号西宮市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定の件について反対理由を述べます。  今回の条例改正は、障害者自立支援法の成立に伴い、精神医療付加金を廃止しようとするものです。現行の制度は、結核予防法及び精神保健福祉法に基づき、結核患者と精神障害者の通院治療に必要な費用の95%を国保と公費で負担し、残りの5%の自己負担分を国保条例第6条の2で付加金として支給し、患者負担をゼロとしています。今回、障害者自立支援法で一律1割負担となったことから、精神障害者についても、経過措置として2007年11月までは患者負担ゼロを引き続き実施するものの、それ以降は付加金を廃止し、患者負担を1割にする内容です。精神障害の方々にとっては、一生涯、精神医療を受け続けなければならず、今回の1割負担が受診抑制につながり、重症化になることが予測されます。  以上のことから、結核患者同様、精神障害者についても引き続き患者負担ゼロで医療を受けられるよう、付加金の廃止に反対するものです。  以上、日本共産党の各条例案に対する反対意見といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、片岡保夫議員の発言を許します。 ◆38番(片岡保夫) ただいま上程されております議案第296号西宮市市民福祉金条例を廃止する条例制定の件につきましては、市民クラブは、次の要望意見を付し賛成いたします。  要望意見、対象となる障害者や遺児の生活実態や実施後の影響等について十分実情を把握しているのかどうか、パブリックコメントが形だけのものになっていないか、議会との意思疎通が十分であったかどうか、結果として議会軽視になっていないか、実施順位が適正であったかどうか等、今回の提案には進め方にるる問題があったと言わざるを得ず、この点、指摘いたしますとともに、今後の進め方については、指摘の趣旨を謙虚に受けとめられ、十分配慮されるよう要望します。  以上です。 ○議長(小林光枝) 次に、佐藤みち子議員の発言を許します。 ◆2番(佐藤みち子) ただいま上程中の議案第292号西宮市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例制定の件、議案第301号西宮市敬老祝金条例を廃止する条例制定の件、議案第302号西宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定の件、以上3件について日本共産党西宮市会議員団は反対をします。  以下、意見を述べます。  まず、議案第292号西宮市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例制定の件です。  この条例は、行政手続における情報通信の技術の利用に関する法律が制定されたことを受けて条例を制定しようとするものです。この条例の目的は、市の機関にかかわる申請、届け出等の手続をインターネットを利用してできるようにしようというものです。当局の説明によれば、公金収納も行えるうようにするとのことです。このような手続の前提となる住基カードの発行数は、11月末現在で2,318件、利用状況は、10月末まで一番利用の多い住民票で見ても、市外の人が西宮市で利用したのが452件、市外から西宮市民が請求した件数が724件で、全く微々たる状況です。このような状況下での条例化は全く意味がありません。さらに、個人情報の保護の点についても、電子署名という実印と印鑑証明書が一体になったものも電子登録され、公金の収納も行われるとなれば、個人情報の漏えいなどあってはいけないわけで、この点でも本会議質疑中での助役の答弁も不十分さを認めざるを得ない状態です。また、費用の面でも、支出を抑えるために県との共同開発で抑えているとしていますが、システム開発だけでも1,000万円、維持費だけでも毎年約500万円もかかり、弱者犠牲の行革を強行している中で認められる支出ではありません。  次に、議案第301号西宮市敬老祝金条例を廃止する条例制定の件。  西宮市は、これまでに敬老祝い金として、満77歳、満80歳の年に1万円、満88歳、満99歳の年に2万円、満100歳の年に3万円を支給してきました。今回廃止する理由として、6月に介護保険法が改正され、介護保険制度が介護予防重視型システムへと大きく転換することになり、この制度改正にあわせて、財政の危機的な状況への対応と介護予防を重視する視点から、これまでの敬老事業のあり方を見直すとともに、ひとり暮らし高齢者対策、認知症高齢者対策など、高齢者の緊急課題への対応を新たな施策として取り入れ、高齢者施策全般の再構築を進めてきた、本格的な高齢化社会への移行による支給対象者の増加、高齢者の生活水準の向上など社会情勢の変化に伴い、第3次西宮市行財政改善実施計画の改訂の中で敬老祝い金を廃止するとしています。当局は、65歳以上の高齢者が40歳から49歳の所得を上回っているか同程度、また、65歳以上では消費も大きくなっている、生活が向上していると、内閣府が出している高齢白書の中身を説明しましたが、実態はどうでしょうか。国民年金受給者の平均が月額4万6,000円、また、厚生年金でも25年かけて女性の場合は月額約10万7,000円にすぎません。さらに、年金額は減るのに、各種控除の廃止で介護保険・国民健康保険料の負担、さらには医療費の負担と、高齢化社会で社会保障費がかさむと、負担ばかり押しつけられているのです。健康で文化的な生活とはほど遠く、食べるだけで精いっぱい、それが現実であり、生活水準が向上しているなどと言える現状ではありません。また、今回は、敬老入浴券、敬老会の土産の廃止、金婚を祝う会、寿手帳も廃止されます。こういった改定が多くの高齢者にきちんと説明がなされぬままに進められたことも大きな問題です。高齢者の人は、西宮市は年寄りは要らんということか、長生きする希望がなくなった、市長は愛と希望の町づくりと言うけれど、どこに愛があるのかと怒っていました。市は、敬老祝い金について、多年にわたり社会に尽くしてこられた高齢者を敬愛し、長寿を祝うことを目的として、昭和33年に創設されて以来、多くの高齢者に喜ばれてきたと評価しています。しかし、今回の廃止は、こういった敬老の精神までもなくしてしまうことではないでしょうか。  最後に、議案第302号西宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定の件です。  これは、第3次行財政改善実施計画に基づき、一般廃棄物処理手数料等を改定するというもので、し尿のくみ取り手数料、終末処理手数料を初め、可燃ごみの焼却処理手数料、猫、犬等の死体処理手数料など、事業者等が排出した一般廃棄物の処理手数料をそれぞれ引き上げるというものです。その値上げには、事業者が排出する一般廃棄物だけではなく、粗大ごみやし尿など家庭から排出されるものも含まれており、市民にとって新たな負担増となります。市当局が提出した近隣市と比較した資料を見ても、例えば家庭系粗大ごみ処理手数料では、20キログラム未満まで無料とする措置はあるものの、20キログラムから50キログラムの間なら芦屋市に次いで高額の負担となります。このような市民負担増となるものについては、賛成することはできません。  以上、議案第292号、議案第301号、議案第302号、この3件について日本共産党西宮市会議員団は反対をいたします。 ○議長(小林光枝) 次に、木村嘉三郎議員の発言を許します。 ◆10番(木村嘉三郎) 議案第302号西宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定の件について、にしまちネットは反対します。  以下、反対の理由を述べさせていただきます。  西宮市は、環境保全、水質保全のために、市内の水洗化に積極的に取り組んできました。そして、水洗化率は人口比率で99.9%となり、一部の区域を残し、市内のほとんどの区域が処理区域になりました。処理区域内の建物に対しては下水道に接続することが義務づけられています。しかし、平成16年度で西宮市内の処理区域内の住宅の2,523戸が、下水道に接続せずに、くみ取りや浄化槽によるし尿処理を行っています。内訳を言いますと、くみ取りが300戸、浄化槽による処理が 2,223戸であり、これらの住宅に対し下水道の担当職員は再三下水道接続をお願いしておりますが、多くのお宅でお願いに応じてもらえない状況にあります。お願いに応じてもらえない理由の一つに、西宮市のくみ取り手数料や浄化槽の清掃によって出た汚泥の処理手数料が余りにも安いことが挙げられています。そして、くみ取り手数料や浄化槽の汚泥の手数料は、昭和40年に値上げされて以来、40年間一度も値上げされていません。今回、40年ぶりに手数料値上げが議案として提案されました。値上げ幅は、くみ取り手数料で1世帯平均月104円を200円に、浄化槽の汚泥処理で年間200円を1,000円とするものですが、40年間ほうっておいた割には大変小さな値上げ幅となっています。現在、下水道使用料は、一般世帯で月平均2,150円、年間2万5,800円となっています。一方、値上げされる手数料については、くみ取り手数料で年間換算でも2,400円にしかならず、浄化槽においては、浄化槽の点検料、汚泥の処理手数料を含めても年間1万1,000円ほどにしかなりません。このように、処理区域内において下水道を接続している世帯と接続せずにくみ取りや浄化槽による処理をしている世帯との間で、使用料、手数料の点で大きな格差が出ています。また、し尿処理に西宮市は年間3,726万円の経費を使っておりますが、今回値上げした手数料で計算しても、収入は119万円にしかならず、差額3,600万円余りは西宮市が負担することになります。また、浄化槽による処理は、完全に浄化されることがないために、処理水が水路、河川へと流れ込み、水質汚染の原因となっているとも言われてます。少なくとも処理区域内においてはすべて下水道に接続させるべきだと思います。このように、下水道使用料とくみ取りや浄化槽の処理手数料の間の料金格差は余りにも大きく、市民には理解されないと思います。また、下水道普及率100%を目指す西宮市の施策の足かせともなる今回の料金改正は問題であります。  今回の定例議会に提案された議案の中には、提案までの検討過程やその基準において問題があるものも少なくありません。にしまちネットとしては、議案第302号が最も顕著な議案だと考え、反対を表明します。 ○議長(小林光枝) 次に、明石良昭議員の発言を許します。 ◆5番(明石良昭) ただいま上程中の議案第292号西宮市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例制定の件に反対いたします。  以下、理由は、さっき共産党さんもおっしゃってましたが、私はそれとはちょっと違う部分もあるんですが、まず、西宮市は、今、ITの西の横綱だということで、大変ランクなんかも上につけていただいたり、市長も大変誇ってらっしゃる。これはすばらしいことやなと思うんですが、この情報通信──ITですね、ITに関しては、絶対反対する必要はない、間違いなくこれから進んでいくだろうと。しかし、このしばらくの様子を見てますと、果たしてそれだけ突っ走る必要があるのかなということを私としては申し上げたい、それであえて反対をさせていただいてる。前回も防災システムのときに反対して同じことを申し上げたんですが、例えば今、仮に住民票の話がちょっと出ましたけど、住民票を現在1年間で31万3,725件の発行があるらしいですね、西宮市で。それに対して世帯数が大体19万7,886世帯、これで割りますと、1年間1世帯1.5件、だから、1世帯当たり年間1.5件ぐらいをもらってる、住民票を発行してると。しかし、実際には、そのうち同じとこ何ぼありますかという質問には、ちょっと市民局、答えられなかったんで、多分かなりまとまって出てるとこがあるんじゃないかと。例えば、現在、本人確認というのも、本人が来た場合についてはほとんど確認してないですね、あれ見とったら丸して。確認いたしましたら、他の方がとるときも、委任状があればいいんだと。委任状は、例えば印鑑証明が要るんですかと、要らない。まあ言うたら、何ぼでも書けるわけですね。そうすると、業者とかが仮に上げてきた、例えば金融業者とかいろいろありますが、そういうとこが上げてきても、これはわからんわけです、本当言うと。まして電子認証なんかでやりますと、こんなもん、だれがやっとるか全然わからない。そんなものに果たして急いで今金かけてやる必要があるんかいなと。  もう一つ、これはよその市との絡みがあるらしいけど、電子入札ですね、これも確実に必要だと私も思うんですよ。ところが、今実態を確認してきたんですが、全業者数、例えば西宮市内だけでも一応登録してやってるのが280業者ぐらいにランク分けして出しとるらしいですね。その中のAのランクというのが68業者あって、これが約24%なんですよ。発注数が155ですから、そのうちAが27受注してるんで──これ、ランクごとに発注していくんでダブらないんですけど、それが大体17%ぐらいらしいです。ところが、全入札数ですね、入札ですから札を入れるわけですけど、この札の数が、今言うた280業者だけで155あるわけですね、ランク別に全部やりますと。そうすると、その全札が4万3,400札あるんです。これは市内のあれだけですよ。4万3,400ぐらい入ってくるわけです。その中でAは幾つかというたら420なんですね。ここで1%しかないんです、実は。で、何でこんなことを言うてますかといいますと、B以下のランクの業者さんは、すぐにはインターネットでの電子入札には対応できないんだという話なんです。だから、18年度に関してはとりあえずAだけいこうかという話ですわ。全入札数の1%だけのためにやるんです。  ITというのは絶対必要。でも、これはシーソーと一緒で、片方が上がったら片方が下がらなあかんわけですね。つまり、電子入札のために金かける、そうすると、こっちの受ける方が若干は金下がるならいいんですけど、実際にこれはなかなか下がらない。将来的には下がってくると思いますよ。私が申し上げたいのは、決してこれを全部反対するんじゃないんですよ。ちょっとスローダウンしませんかと。住基にしても、今佐藤さんがおっしゃいましたけど、全部足して1,176件ぐらいで、0.3%なんですよね、全部の。0.3%のために何ぼかかったかなというふうに考えてもらいたい。だから、これも勇気ある撤退したとこ、ようけありますな、最初からやらなかったとこが。これは見越してたと思うんですよ。何回も申し上げますが、西宮市は競輪事業で随分苦労されましたから、競輪に詳しい方がたくさんおられると思いますが、先頭はしんどいんですわ、風受けるから。2番手から差さなあきませんねん、競輪は。それと一緒ですねん、ITも。絶対に先頭はしんどい。電算機室は、先頭に立ちたくないと言うとるんですよ、はっきり申し上げて。つい立ってしまったと。これ、市の方針がやっぱりそうなんです。それと、総務常任委員会で申し上げましたが、今のシステムの中で本当にITが生かせるんですかということを申し上げましたね。何で総合企画にあるんですか、政策のこと全然絡んでないじゃないですかという話もこの間したとこですが、とにかくITの横綱であればこそですよ、逆に言えば、今これ本当に必要なのと。確かに20年後に必要になるかもしれん。10年後かもしれない。だけど、それも何回も聞いてるんですね。シミュレーションはどうなってますか、計画はどうなってますか、わからないんです。ことしの決算でも5,000万円ぐらい浮いてきてますね、電算機の方から。14億円の5,000万円、結構大きいですね。これ、逆の場合もあるわけですわ。それぐらいITはぶれるわけですね、要するに。だけど、それに対してシミュレーション、わからない。前の防災のときも、私、質問しましたけど、わからない。現実に私ども、総務常任委員会で逗子市に行って、それやってらっしゃる先進のとこに聞いてみたら、ほとんど利用されてない。どないするんですか言うたら、いや、今からいろいろ考えますわということをおっしゃってましたね。国から金出てきたからやったん違うんですか、もし出なかったらどうしますかと言うたら、黙っておられました。だから、ITってそんなんです。ITがもし完成した場合については相当な効果もあるんですが、実際金食い虫ですね。さっきの話、開発も1,000万円、メンテナンスも500万円かかるわけ、さっきのやつでもね。だから、その辺のシーソーの上下を本当にだれが判断してるんですかということをちょっと警鐘したいなと思ってます。  はっきり申し上げますと、この条例に対して反対というのは、とにかく、もう一回見直した方がいいんじゃないですか、住基ネットでも結局はこういうことになってるわけですよね。これもこれから開発に何年かかるかわからんようなとこに人入れて、メンテナンスもずっとやっていくとなると、相当な費用が加算されてくると思うんですよ。でも、それによって何人が一体メリットあるんですか。住民票、全部の世帯やっても1年に1.5回しか行かないんですよ。しかも、入れて出してくるまでやって、全部オンラインでいけるんだったら、まだそれでもメリットあるんですが、実際にそこまでいくとなったら大変なんですね、生体認証から個人認証を全部やらないかん。とてもじゃないけどできない。今はただ申し込みをインターネットでやって、そこまで行かなあきません、実際に。そこで住民票をとったらわかりますけど、何分かかりますかね、書く分に。そんなもんに金かけるやつは、本当はタクシー代を出した方がええん違うかなと。だから、ITやからいうて何でも進めていくという、この辺について警鐘をしたいということで今回反対しました。  以上、私の反対討論です。 ○議長(小林光枝) 次に、たかはし倫恵議員の発言を許します。 ◆4番(たかはし倫恵) 議案第296号市民福祉金条例を廃止する条例制定の件について反対討論をいたします。  市民文教常任委員会での質疑などでも明らかになりましたように、西宮市は、今回廃止に至った理由として、財政的な負担が限界に達しているということを第一の理由に挙げておられます。その上で、その他の理由として、公的年金の補完的役割が制度発足時に比べて減少していること、また、市の単独扶助費であるため財政的な負担が大きくなっていること、そして、対象受給者の増加や近隣市の状況を見てなどと、幾つかの理由を挙げておられます。市の財政が逼迫している現在、平均寿命が85歳を超えるような超高齢社会に突入しているわけですから、現在の制度のままでは当然対象者が増加することは十分想定されることです。私は全く当たり前のことだと思います。新規障害手帳を取得される方々の6割が65歳以上ということですが、人はだれでも年をとれば体が不自由になるものです。障害を持つものだと思います。そうした人たちに対して、生まれながらにして、またあるいは人生の早い段階において障害を持ってしまったために働きたくても働けなかった人たちと同列に扱うということができるでしょうか。これは全く異なる性質のものを対象者として一緒くたにしてしまっていると私は思います。市民福祉金は、生活のために本当に必要なお金です。障害者の方々の生活の支えになってきたものであり、例えば今回上がっている敬老祝い金が高齢者を喜ばすためのお小遣い的な要素が強いということを考えると、敬老祝い金とこの市民福祉金の性質は全く異なるものだと私は思います。このような生活のためのお金だからこそ、当局においては、精緻に考えていただきたいし、知恵を出すべきだと思います。まずは、現在の所得制限額の見直しです。障害福祉金では、扶養親族がいない場合の課税所得額は459万6,000円以下とお聞きしました。また、配偶者と扶養義務者がいる場合に至っては628万7,000円以下というふうにお聞きしています。この金額は非常に高いレベルにあると皆さんお思いになりませんか。まずは普通に考えて所得制限額を見直しすることから始めるべきではなかったでしょうか。その点を指摘しますと、国基準を準用しているからとのお返事がありました。しかし、これは市の単独扶助費であり、国に準じる必要性などどこにもありません。当局から当たり前のようにこう言われると本当に困ってしまうのですが、国と同じことをするのでは、住民に最も身近な地方自治体としての本当に大切な役割を果たすことは到底できないと思います。私たちは住民と一番身近に接しています。その地方自治体は、住民のニーズや生活実態を直接触れることができます。そして、その結果、より細かな政策を丁寧に実行できるのではないでしょうか。障害者自立支援法が成立し、障害者をめぐる社会状況は大変厳しいものになっています。そのような中で、今回、市は、すべての対象者をおしなべて同列に置いています。0か100かという甚だ大ざっぱな政策判断をしてしまいました。また、残念なことに、今回の廃止の件を知らなかったという方も非常に多く、当事者にとっては十分知らされないまま冷酷な状況で今回の決定がなされたと言えると思います。  以上のような理由をもって、廃止という本条例案には到底同意することはできず、私の反対討論といたします。 ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は議事の都合により5回に分けて行います。  まず、上程中の各件のうち、議案第293号、議案第294号、議案第295号、議案第297号、議案第298号及び議案第299号の6件の採決を行います。  各件は、先ほどの委員長の報告のとおり可決することにして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、ただいま採決いたしました議案6件はいずれも原案のとおり可決されました。  次に、議案第300号、議案第301号及び議案第323号の採決を起立により行います。  各件を先ほどの委員長の報告のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました議案3件は原案のとおり可決されました。  次に、議案第292号の採決を起立により行います。  本件を先ほどの委員長の報告のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました議案第292号は原案のとおり可決されました。  次に、議案第296号の採決を起立により行います。  本件を先ほどの委員長の報告のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました議案第296号は原案のとおり可決されました。  次に、議案第302号の採決を起立により行います。  本件を先ほどの委員長の報告のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました議案第302号は原案のとおり可決されました。  次に、日程第3 議案第303号ほか14件を一括して議題といたします。
     各件に対する委員長の報告を求めます。  まず、総務常任委員長 たてがき初男議員。 ◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を申し上げます。  ただいま上程中の、議案第303号平成17年度西宮市一般会計補正予算(第6号)のうち本委員会所管科目、議案第312号平成17年度西宮市競輪事業清算費特別会計補正予算(第1号)、議案第313号平成17年度西宮市鳴尾外財産区特別会計補正予算(第1号)、議案第314号平成17年度西宮市集合支払費特別会計補正予算(第1号)、議案第315号平成17年度西宮市水道事業会計補正予算(第2号)、議案第316号平成17年度西宮市工業用水道事業会計補正予算(第2号)、以上6件につきましては、去る12月14日以来開催の委員会において、当局から詳しく説明を聞き取り、審査しました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上であります。 ○議長(小林光枝) 次に、市民文教常任委員長 石埜明芳議員。 ◆23番(石埜明芳) 市民文教常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第303号平成17年度西宮市一般会計補正予算(第6号)のうち本委員会所管科目、議案第304号平成17年度西宮市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)、議案第306号平成17年度西宮市農業共済事業特別会計補正予算(第1号)、議案第308号平成17年度西宮市中小企業勤労者福祉共済事業特別会計補正予算(第1号)、以上4件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、厚生常任委員長 田中正剛議員。 ◆9番(田中正剛) 厚生常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第303号平成17年度西宮市一般会計補正予算(第6号)のうち本委員会所管科目、議案第305号平成17年度西宮市食肉センター特別会計補正予算(第1号)、議案第311号平成17年度西宮市介護保険特別会計補正予算(第2号)、議案第317号平成17年度西宮市立中央病院事業会計補正予算(第4号)、以上4件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、議案第311号については賛成多数をもって、他はいずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、建設常任委員長 つかだ誠二議員。 ◆39番(つかだ誠二) 建設常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第303号平成17年度西宮市一般会計補正予算(第6号)のうち本委員会所管科目、議案第307号平成17年度西宮市下水道事業特別会計補正予算(第2号)、議案第309号平成17年度西宮市市街地整備事業特別会計補正予算(第1号)、議案第310号平成17年度西宮市公共用地買収事業特別会計補正予算(第1号)、以上4件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、佐藤みち子議員の発言を許します。 ◆2番(佐藤みち子) ただいま上程中の議案第311 号2005年度西宮市介護保険特別会計補正予算(第2号)に日本共産党西宮市会議員団は反対をします。  補正予算では、保険給付費を1億4,692万円減額し、補正後の額を170億5,791万7,000円とするものですが、これは、本年10月に現在の介護報酬から施設等の居住費、食費に要する費用を削減する、それぞれの施設、事業所ごとに利用者との間で居住費、食費を決めて徴収するに改悪されたからです。西宮市でも、市立デイサービスの食材料費が400円から600円に、老人保健施設すこやかケア西宮では、光熱水費相当の居住費として1日320円、食費日額1,380円の新たな自己負担を求め、月額では居住費で約1万円、食費で約4万2,000円の負担増になります。民間事業所ではそれぞれの契約によるため、その負担は青天井と心配されています。介護保険見直しとは名ばかりの大改悪ではないでしょうか。そのために、独自に利用料や保険料を減免する自治体が広がっています。西宮市でも、高齢者の実態を調査し、独自の減免制度をつくるべきです。介護保険は、高齢者に対する公的な介護サービスを提供する制度です。実施から5年が経過しましたが、現状は、だれもが安心して必要な介護を受けられる制度になっておらず、改善が強く求められていますが、厚生労働省は、今回の介護保険改悪の目的を制度の持続性確立だとしています。介護サービス利用者の増加が給付を増大させ、介護保険料は高額なものとなり、高齢者が負担に耐えられないという説明で、施設利用者の食費、居住費を自己負担とし、予防重視システムへの転換として軽度認定者のサービスを抑えようとしています。みんなで支える老後の安心、介護の社会化をうたい文句にスタートした介護保険制度は、現行制度では介護費用が負担できないとして、給付抑制と利用者負担強化を打ち出してきました。しかし、現状は、在宅サービスの利用状況を見ると、利用限度額に対する平均利用率は、全国平均では約4割、西宮市では5割になっています。多くの高齢者が、介護の必要性ではなく、幾ら払えるのかによって受けるサービスの内容を決めざるを得ない状況になっているのです。このことは、内閣府経済社会総合研究所の研究者ですら、1割の自己負担が外部の介護サービスへの需要を減少させ、結果として家族に介護を強いていると指摘しています。施設不足も深刻で、2005年6月現在で特別養護老人ホームの待機者が1,696人になっています。こうした問題を正し、高齢者が必要なサービスを受けられるようにしていくことこそ、今回の見直しに求められていることです。  日本共産党は、国庫負担を直ちに30%に引き上げることを求めています。そもそも利用料や保険料が高い原因は、介護保険が導入されたときに政府が介護施策に対する国庫負担の割合をそれまでの50%から25%へと大幅に引き下げたからです。国の責任は重大です。現行では国庫負担25%のうちに調整交付金が5%含まれていますが、西宮市では3.65%になっています。これを別枠化し、国庫負担全体を30%に引き上げることは、全国市長会でも繰り返し要望していることです。必要な財源の約3,000億円は、米軍への思いやり予算、年間約2,800億円をなくすだけでほぼ賄える規模です。これは税金の使い方の問題ではないでしょうか。日本共産党は、介護不安を拡大する政府の大改悪を許さず、今も将来も安心できる介護制度にしていくために力を尽くします。  以上、反対意見とします。 ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は議事の都合により2回に分けて行います。  まず、上程中の各件のうち、議案第311号を除く14件の採決を行います。  各件は、先ほどの委員長の報告のとおり可決することにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、ただいま採決いたしました議案14件はいずれも原案のとおり可決されました。  次に、議案第311号の採決を起立により行います。  本件を先ほどの委員長の報告のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました議案第311号は原案のとおり可決されました。  次に、日程第4 議案第318号ほか4件を一括して議題といたします。  各件に対する委員長の報告を求めます。  まず、総務常任委員長 たてがき初男議員。 ◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を申し上げます。  ただいま上程中の報告第71号処分報告の件{〔平成 17年度西宮市一般会計補正予算(第5号)〕専決処分}につきましては、去る12月14日以来開催の委員会において、当局から詳しく説明を聞き、審査しました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上であります。 ○議長(小林光枝) 次に、建設常任委員長 つかだ誠二議員。 ◆39番(つかだ誠二) 建設常任委員長報告。  ただいま上程中の、議案第318号訴え提起の件(市営住宅明渡し等請求事件)、議案第319号市道路線認定の件(西第1403号線)、議案第320号住居表示を実施すべき市街地の区域及び当該区域における住居表示の方法を定める件、議案第321号町及び字の区域の変更の件、以上4件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに審査しました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  上程中の各件に御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  上程中の各件は、ただいまの委員長の報告のとおり可決、承認することにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、ただいま採決いたしました議案第318号ほか4件はいずれも原案のとおり可決、承認されました。  次に、日程第5 議案第335号を議題といたします。  当局の提案理由の説明を求めます。  市長。    〔山田知市長登壇〕 ◎市長(山田知) 議案第335号西宮市公平委員会委員の選任について同意を求める件につき提案理由を御説明申し上げます。  平成18年2月18日付をもって任期満了の鶴田雅仁君の後任には小林規男君を適任と認め、選任するに当たり市議会の同意を得るため提案する次第であります。  何とぞ御同意を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(小林光枝) 提案理由の説明は終わりました。  上程中の本件につきましては、質疑並びに委員会の審査を省略することにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、上程中の本件につきましては質疑並びに委員会の審査を省略することに決定いたしました。  これより討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、たかはし倫恵議員の発言を許します。 ◆4番(たかはし倫恵) 私は、第335号、公平委員会の人事案件に対して反対の立場から討論をいたします。  最初に申し上げておきますが、あくまでも御本人の人格や能力など属人的な要因に基づいて反対の意見を申し上げるものでは決してないということをお断りしておきます。  今回反対の最大の理由は、同一企業からの推薦が続いて行われているという事実であります。現状を見ますと、古野電気という一部上場企業から平成2年2月19日から馬場さんという方が来られ、2期8年務められた後、現在の鶴田さんが引き継ぎ、これまた2期8年を継続してやっておられます。考えてみれば、16年間もの間、市内の同一企業がずっとこのポストを占有しているわけです。今回、小林さんが信任されれば、さらに20年間もの長きにわたり市内同一企業の独占が続くという非常に奇妙な事態を招いてしまいます。市民からすれば、この人事のあり方は甚だ不透明に感じられ、西宮市と古野電気の間で何か特別な関係があるのではないかと受け取られても仕方ありません。まずはだれから見ても客観的に見てどこかに偏ることのない公正な人選が望ましいのではないでしょうか。  また、2番目の理由としては、このような人選を惰性的に継続して行ってしまうという当局の公平委員会に対する認識の低さを指摘しておきたいと思います。そもそも公平委員会とは、地方公務員法に基づき、人事行政につき、人事委員会を置かない地方公共団体に置かれる行政委員会であります。主な職務としては、地方自治法の第202条の2によると、「職員の勤務条件に関する措置の要求及び職員に対する不利益処分を審査し、並びにこれについて必要な措置を講ずる」とあります。今後は、公務員改革が本格化する中で、これまでのような横並びによる安穏とした公務員文化は崩れ、個人個人への評価を基軸とした昇給昇格制度へと変化することが突きつけられています。実際西宮市においても、来年度からは管理職を対象とした評価制度がまずは導入されると聞いておりますし、勤務態度のふまじめな職員に対しては分限処分も辞さない覚悟で臨むものと理解しています。そうなると、これまでのような業務の少ない職場ではなく、さまざまな新たな紛争課題を取り扱うようになることが想定されます。これまでの公平委員会の認識を払拭することが当然必要ではないでしょうか。そのような認識があれば、例えば学識経験者として労働行政を専門とする先生であるとか、西宮市民の中にも企業の中で人事専門に歩んでこられた方が十分おられるはずで、そうした方々の活用も考えられるのではないかと思います。  以上二つの理由から、公平、中立を旨とする公平委員会としては今回の人事は甚だ不的確と言わざるを得ず、以上の理由をもって私の反対討論といたします。 ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は起立により行います。  上程中の議案第335号は、これに同意することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、議案第335号は同意されました。  次に、日程第6 意見書案第42号ほか3件を一括して議題といたします。  各件に対する提出者の説明を求めます。  まず、中村武人議員。    〔中村武人議員登壇〕 ◆35番(中村武人) ただいま上程中の意見書案第42号議会制度改革の早期実現に関する意見書提出の件の提案に当たり、僣越ながら提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。  文案朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。  議会制度改革の早期実現に関する意見書(案)   国においては、第28次地方制度調査会において「議会のあり方」について調査・審議を行い、このたび答申をとりまとめられたところである。全国市議会議長会は、同調査会に対し、「地方議会の充実強化」に向けた自己改革への取り組み強化についての決意を表明するとともに、必要な制度改正要望を提出したところであるが、全国市議会議長会をはじめとした三議長会の要望が十分に反映されたものとはいえない。  本格的な地方分権時代を迎え、住民自治の根幹をなす議会がその期待される役割と責任を果たしていくためには、地方議会制度の改正が必要不可欠である。  よって、国におかれては、下記の事項について、抜本的な制度改正を行われるよう強く求める。            記  1 議会の招集権を議長に付与すること。  2 地方自治法第96条第2項の法定受託事務に係る制限を廃止するなど議決権を拡大すること。  3 専決処分要件を見直すとともに、不承認の場合の首長の対応措置を義務付けること。
     4 議会に附属機関の設置を可能とすること。  5 議会の内部機関の設置を自由化すること。  6 調査権・監視権を強化すること。  7 地方自治法第203条から「議会の議員」を除き、別途「公選職」という新たな分類項目に位置付けるとともに、職務遂行の対価についてもこれにふさわしい名称に改めること。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成17年12月21日  西宮市議会  なお、提出先は、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣であります。  以上であります。  何とぞ本案に対し御賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案説明といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、三原憲二議員の説明を求めます。    〔三原憲二議員登壇〕 ◆20番(三原憲二) ただいま上程中の意見書案第43号西宮学区の公立高等学校の入学試験において、総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書提出の件の提案に当たり、僣越ながら提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。  文案朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。  西宮学区の公立高等学校の入学試験において、総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書(案)  西宮学区の全日制高等学校の普通科においては、長年、総合選抜制度で入学試験が行われてきた。この制度は、受験競争が緩和され、高校間の格差もなくなり、中学生にとっても、高校生にとっても有意義な学校生活が送れると考えられてきた。  しかし、この制度が始まった頃とは状況は大きく変化し、新たな課題が生まれている。当初は、西宮学区に県立高等学校2校、市立高等学校1校の3校だけであったが、その後、生徒数が増加し、学校数も昭和58年の県立西宮甲山高等学校の設立で全日制公立高等学校は8校となった。しかし、最近では生徒数の減少も目立ち、ピーク時に比べて半分以下の規模になっている学校もあり、公立高等学校の活気が乏しくなっている。また、高等学校の設置場所と入学生徒の分布状況との関係で、居住地に近い学校に入学できない生徒が多数生まれている。他にもこの制度に対する課題が指摘されるようになっている。特に学校を自由に選べないことは大きな問題である。特色ある学校づくりや個性の伸張が高校改革の目標に掲げられているが、「どこに行っても同じ教育が受けられる」「格差のない学校が作れる」という総合選抜制度の特色は、今や特色ある学校づくりになじまないものになってきている。  能力や希望にあった教育を求めて私立高等学校や他学区の専門学科等へ進学する生徒が増加しているのは、このような選抜制度の課題が大きな要因であると考えられる。  このように課題が指摘される中で、西宮市では昨年、総合選抜制度に関する市民の意識調査が行われた。その結果では、「総合選抜制度を知っている」市民のうち、 1「よい制度だが、改善すべき点がある」が36.2%、 2「あまりよい制度とは思わない」が27.1%、 3「よい制度なので現状のままでよい」は12.5%となっている。 1と 2をあわせれば63.3%であり、 3がわずか12.5%であることを考えれば、改善が早急に必要とされている調査結果である。  一方、県教育委員会は、総合選抜制度と単独選抜制度の両方の長所を取り入れた制度として、複数志願制度の導入を進めており、すでに、15年度に神戸第3学区、17年度に姫路・福崎学区で実施、18年度には加印学区で実施されることになっている。  西宮学区の公立高等学校においても、特色ある高等学校づくりを進めることで、生徒が自分の適性や進路希望等に応じて学びたい学校を主体的に選択でき、選択した学校で学ぶための努力をするとともに、自己の可能性を見つけ伸ばす力を一層養うために、早急に総合選抜制度を改め、複数志願制度を導入することは有効であると考える。  西宮市教育長は市議会で、「複数志願制度も視野に入れて検討する」と発言し、改革に向けての意欲を示している。しかし県立高等学校の選抜制度をどうするかを決める権限は県教育委員会にある。  よって、西宮市民の意識調査結果や県の高校改革の動きを鑑み、県教育委員会が西宮学区においても、複数志願制度を早急に実施されるよう強く求めるものである。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成17年12月21日  西宮市議会  なお、提出先は、兵庫県教育委員会であります。  以上であります。  何とぞ本案に対し御賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案説明といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、杉山たかのり議員の説明を求めます。    〔杉山たかのり議員登壇〕 ◆13番(杉山たかのり) ただいま上程中の意見書案第44号西宮学区の公立高等学校の入学選抜制度に関する意見書提出の件の提案に当たり、提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。  まず、文案を朗読いたします。  西宮学区の公立高等学校の入学選抜制度に関する意見書(案)  西宮学区の全日制高等学校の普通科については、長年「総合選抜制度」で入学試験が行われてきた。この制度は、西宮市議会として本年6月議会で採択された意見書でも「西宮学区では50年以上も総合選抜制度が実施されている。西宮学区の公立普通科高校はすべて西宮市民の強い要望の中、市議会・市教委・中学校校長会・PTA協議会などが共同して設立したものである。そして『地域の学校』『共に育ちあう学校』として市民から信頼され、大切にされてきた歴史を持っている」と述べられているとおりである。  昨年西宮市では、総合選抜制度に関する市民意識調査が行われ、その結果では、「総合選抜制度を知っている」市民のうち、 1「よい制度なので現状のままでよい」が12.5%、 2「よい制度だが改善すべき点がある」が36.2%、 3「あまりよい制度とは思わない」は27.1%である。「よい制度だ」と答えた市民は48.7%と半数近くに上っている。「改善すべき」点は、北部に高校がなく、南西部にも全日制普通科高校がないなど、高校の偏在による通学区域の問題などがあげられているが、基本的に総合選抜制度が、西宮市民のなかで長く根づいてきたことを表す結果となっている。  いま県教育委員会では、総合選抜制度と単独選抜制度の両方の長所を取り入れた制度だとして「複数志願制度」の導入を進めているが、西宮学区においては「高校教育改革」にあたって、これまでの経過をふまえ、若い世代も含めたより多くの市民や市議会、市教委の意見をよく聞いて協議されることを強く求める。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成17年12月21日  西宮市議会  なお、提出先は、兵庫県教育委員会であります。  補足説明をいたします。  現在、県教育委員会は、県立高校教育改革第1次実施計画に取り組んでおり、西宮学区においては、普通科高校を1校なくし、総合学科高校を設置するとともに、複数志願制度の導入を検討しています。総合学科高校については、県立西宮今津高校を改編することを公式に発表しています。選抜制度については、学校の特色化が進む中で、総合選抜制から複数志願制へと進む意向も市教育委員会からこの場でも答弁されています。この間、本市議会でも、西宮学区の総合学科高校設置について説明責任を果たすことを求める意見書が採択、また、県教育委員会から高校教育改革についての説明会が開催されましたが、その説明ではよくわからないという声が多く、地域ごとに説明がされているとのことであります。市民は、県教育委員会が取り組んでいる高校教育改革について十分に説明されていないし、理解もされていないというのが現状です。これは、市民だけではなく、学校関係者、私たち議会も同じ状況だと言わなければなりません。現在の総合選抜制度が、市教委、市民、議会など関係者の努力と協力によって発展してきたすぐれた制度だということは、だれもが認めるところであります。ですから、県教育委員会が上から押しつけるやり方でこの複数志願制度を押しつけていくというやり方そのものは、教育とは正反対のところにあるものであり、意見書案第43号について賛成することはできません。ですから、今後、県教育委員会が新たな選抜制度の導入を進める、こういう立場に立っておりますが、それをするにしても、市教委、市議会、学校、教育関係者、市民に十分説明し、理解を求めていく、このことが求められると思います。この意見書案は、当然の手続を踏んで民主的に進めていくという中身であり、すべての人が賛同できるものとなっています。  以上であります。  何とぞ本案に対し御賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案説明といたします。 ○議長(小林光枝) 次に、つかだ誠二議員の説明を求めます。    〔つかだ誠二議員登壇〕 ◆39番(つかだ誠二) ただいま上程中の意見書案第45号都市再生機構賃貸住宅家賃の値上げを見合わせ、国会決議の全面実現を求める意見書提出の件の提案に当たり、僣越ながら提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。  文案朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。  都市再生機構賃貸住宅家賃の値上げを見合わせ、国会決議の全面実現を求める意見書(案)  平成16年7月1日に独立行政法人都市再生機構が設立され、約76万戸の賃貸住宅(公団住宅)を従来の都市基盤整備公団から引き継ぎ経営管理している。同機構は家賃制度や家賃改定ルールもそのまま引き継ぎ、継続居住者の家賃についても3年ごとに改定することとしている。また、同機構では、中堅所得者層が施策対象ということに固執し、近傍同種家賃に近づけるよう平成18年4月1日に改定実施をするべく、見直し作業を行っているところである。  昨年の通常国会で都市再生機構法案を可決した際、衆参両院の国土交通委員会では付帯決議が付され、「居住者の居住の安定を図ることを政策目標として明確に定めること」、「家賃が低所得者の高齢者等の居住者に対して過大な負担とならないよう配慮すること」といった項目が盛り込まれた。  西宮市内には都市再生機構の賃貸住宅が5,700戸あり、浜甲子園団地では60歳以上の世帯主が67.5%に達していることから、昨年3月にも「独立行政法人都市再生機構法案に対する国会の付帯決議の全面実現を求める意見書」を提出したところである。  家賃値上げは居住者にとって過大な負担となるばかりか、生活不安をもたらすことも懸念されるところである。住まいは団地居住者の基礎的な家庭生活の場であり、居住者が生活不安を抱かないよう、空き家の解消も含め、万全の措置を講ずることが不可欠である。  よって、国におかれては、下記の事項を実現されるよう強く要望する。            記  1 都市再生機構賃貸住宅居住者の生活実態にかんがみ、平成18年4月に予定されている同機構の家賃改定に際し、継続家賃の値上げを見合わせるよう努めること。  2 低所得高齢者等への家賃減免措置を拡充し、子育て世帯にも居住支援措置を図るよう努めること。  3 独立行政法人都市再生機構は衆参両院の付帯決議事項を実行し、高齢化と収入低下が著しい居住者の居住の安定を図るための万全の措置を講じること。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成17年12月21日  西宮市議会  なお、提出先は、内閣総理大臣、国土交通大臣、参考送付として独立行政法人都市再生機構であります。  以上であります。  何とぞ本案に対し御賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案説明といたします。 ○議長(小林光枝) 提出者の説明は終了いたしました。  ここで休憩いたします。  なお、再開は、午後3時30分の予定でありますので、よろしくお願いいたします。    〔午後3時06分 休憩〕     ────────────────    〔午後3時30分 開議〕 ○議長(小林光枝) ただいまから休憩前に引き続き会議を開きます。  これより意見書案第42号ほか3件に対する質疑に入ります。  質疑の通告を受けておりますので、嶋田克興議員の発言を許します。 ◆40番(嶋田克興) 私は、意見書案第43号西宮学区の県立高等学校の入試において総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書について、提案者の三原議員に7点の質問をいたします。  まず初めに、提案されています複数志願制度とは、余り我々の議論の中にはありませんけども、どのような制度なのか、その概要とよい面、問題点について説明をいただきたいと思います。  2点目に、今日まで総合選抜制についてはいろいろ論議されてきましたが、その意見は、継続、改善かというものに二分されていると思います。西宮の教育の基本である総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入するなどの制度変更を求める意見書案を、なぜ今までこの総合選抜制度云々、複数志願制度について議論をされてこなかった蒼志会が提案者になって提出しなければならなかったのか、その理由を教えてください。  3点目、総合選抜制度と高校改革に対する西宮市教育委員会の見解についてどのように理解をされているのか、また、西宮市議会での議論経過について見解を聞かせていただきたいと思います。  さらに、兵庫県教育委員会が言われている西宮学区の総合選抜制度と複数志願制度の関係についての見解については、どのように理解を、把握をされているかを質問いたします。  4点目、行きたくても行けない高校があるとか、学校を自由に選べないことが大きな問題と意見書で指摘をされています。現在では、これらの問題を一定解消できる状況にあると思います。それは、現在市内8校で、各高校で専門学科の設置、さらに特色あるコースの設置、さらにはいろんなものがございます。そういうものと、さらに高校入試での志願優先率10%を取り入れられていることから、そのような現状の評価についてどのように思われるのか、質問をいたします。行けない高校があるなどの希望を一定解消させていると思いますけども、いかがでしょうか、質問をいたします。  5点目、このたびの意見書案では、総合選抜制を改め、複数志願制度の導入を求める根拠に、市民の意識調査結果を引用されていますが、その中におかしい調査結果の使われ方をされていると思います。市民意識調査の結果はこうであります。1番のよい制度だが改善すべき点があるが36.2%、2番の余りよい制度とは思わないが27.1%、3番のよい制度なので現状のままでよい12.5%、このように記載されてますが、意見書案の解釈では、1番のよい制度だが改善すべきと2番の余りよくない、余りよい制度ではないの矛盾する内容の調査結果を合わせて63.3%とされています。そして、この誤った解釈の数字だけを根拠にして、これを早急に総合選抜制度を改めよ、廃止せよとの多くの市民の声だと決めつけて、結論づけておられると思います。これは正しい解釈でしょうか、疑問に思いますので、見解を聞かせていただきたいと思います。  私は、この調査結果の分析の仕方としては、1番のよい制度だが改善と3番のよい制度が同じ方向性を持つ意見ではないかと思っています。つまり、1番の36.2%と3番の12.5%の合計48.7%という数字を用いるのが妥当であると思います。また、この調査に回答されたのは75%であって、残り24.2%、つまり4分の1の方は、総合選抜制度を知らない、わからない、未回答となっているので、意思表示のないものはよいも悪いも判断できませんから、61%の回答を100%にするならば、1番と3番を足した数字は全体の64.2%を占めることになります。提案者の分析結果をもとに西宮の教育の基本制度を根本的に変更させるのは危険過ぎると思いますし、非常に違和感を持ちます。まず、この調査結果の分析についてどのような思いでこう解釈されたのかを質問いたします。  また、これを制度の変更に関連づけることは強引かと思いますが、納得できる説明をお願いします。  6点目、さきに申し上げました1番と3番の声、よい制度だが改善すべきとよい制度なので現状のままでよいの合計48.7%の数字をどのように理解され、生かそうとしているのか、それとも全く無視されるのか、答弁をお願いしたいと思います。  7番目、最後に、今回議会運営委員会に提出された蒼志会の意見書案に対して、私たち甲雄会は、総合選抜制度と高校改革をめぐる情勢、今日までの西宮市の教育委員会の見解、県教委の態度、そして、これまでの市議会の議員、会派の質疑の内容を踏まえながら、理解をした上で、現実的に今すぐ対応でき、また検討できる修正案を考え、三原幹事長に要望いたしましたが、なぜ受け入れていただけなかったんでしょうか。余り議論はできておりませんので、本会議の場で再度聞かせていただくようにお願い申し上げます。一応非公式のお話でございましたので、本会議の場で見解を聞かせていただきたいと思います。当たり前だと思います。  以上が質問の内容です。通常の当局に対する質疑と違いまして、質問通告をしておりませんし、答弁調整もない質問です。提案者は、議員みずからが提出された意見書案、意見が二分されたものであるこの意見書案、何が飛び出すかわからない質問に対し答弁するのは大変だと思いますが、これは提案者の責任であると思われますので、答弁漏れのないように、誠意ある回答、わかりやすい答弁をお願いして、1回目の質問を終わります。2回目もありますから。 ○議長(小林光枝) これより答弁を求めます。 ◆20番(三原憲二) 七つありまして、一応メモったんですけれども、十分にメモれてない部分があって、少し違う答弁になるかもしれませんが、もしそうでしたら、後ほどもう一度お聞きいただきたいと思います。  1問目、複数志願制度はどんなもので、よい点と問題点はどういうことかということで、複数志願制、これまで総合選抜制度というのがありまして、また単独選抜制度というのも取り入れられたりしておりました。総合選抜制度の中で、なかなか思う学校に行けない、あるいは学校の特色が出ない、そういったことを単独志願制度では改善できる部分もあるが、そのかわり単独になると競争が激しくなって、そういう受験戦争的なことが起きるというふうなことから、複数志願制度におきましては、そのおのおののよい点をとっております。ですから、行きたい学校を選べる──必ず入れるという意味ではありません。それからまた、学校の特色が出せる、そしてまた、受験といいますか、自分が選んだ学校に行きたいということから学習意欲が出てくるというふうな意味で、よい点が挙げられると思います。問題点は、ちょっとまだそこまで研究しておりません。ないと思うからこれにしておりますので。  2番目のこれまで余り論議していない蒼志会がなぜ複数志願制度を提案したかと。  本会議等では、一般質問その他で取り上げてはおりませんけれども、私たちの蒼志会の内部では、この教育問題、こういった総合選抜に関して、あるいはそのほかに関してもいろいろ議論はいたしております。ですから、いろんな議会の中での議論等は十分に聞かせていただき、その中からどの方法がいいかというのは私たち内部でも十分議論してきたつもりでおります。そうした意味から、今回の複数志願制度、これは非常にすばらしい制度というふうに私たちも思い、これは1日でも早く取り入れていただきたい、そういう思いから提案者として名乗りを上げさせていただきました。  それから、3番はちょっと後でします。  4番の、行きたい学校云々の話の中で、例えば専門学科とかいろいろあって、10%枠で行けないということは解消しているんじゃないかとかいうふうなことがありますけれども、やはり総合選抜ですと、10%内に入っていれば、それは行けるかもしれませんけども、複数志願制度の場合は、既に取り入れております神戸第3学区などでは、第1志望に入れた方が92.1%──これは17年度ですけども、92%、第1もしくは第2のどちらかに入れたというのが99.4%、つまり行きたいなと思う学校にとりあえず行けてると、そういうふうに判断しております。そういう意味で、この複数志願制度の方が行きたい学校に行けるんではないかと思っております。  5番の総合選抜から複数志願制度への意識調査ですね、この件ですけれども、私どもの提案では、よいが改善すべきとよくないというのを合わせた63.3%を根拠にしていると、嶋田議員におかれましては、よいが改善すべきは、総合選抜はよいと、だから残せというふうな意味の部分であって、それと12.5を足しての48.7%がよしとしてるというふうなお尋ねですけれども、私は、よいが改善すべき、その改善すべきという点が、要するに行きたい学校に行けるということであり、特色ある学校をつくるというふうな意味でありますので、この36%のよいが改善すべきというのは、つまり総合選抜から他の方法を考えるべきだというふうに意識調査は物語っていると判断いたしております。  6番ですが、48%の声はと。つまり、よいが改善すべきの36とよい制度の12.5を足した形がよい制度だと言ってる、その声に対してどういうふうに考えるかなというふうなことだと思います。  これは、どこまでいっても見解の相違になるんではないかなと。36.2%は改善すべきというところを私たちは強調しておられるというふうに考えております。  7番目の修正案を受け入れなかったというふうなことですが、修正案におきましては、いろいろ中の文章はありましたけれども、最後のところの、要は、私たちは複数志願制度を早急に実施されるようにということで求めております。修正案のとこ、前段の部分でいろいろありましたけども、問題のポイントは、私たちは早急に実施されるようにという意見書を提出したいと思って出しております。嶋田議員の方で出された分では、ここのところを制度を検討するというふうな意味合いにされておりましたので、これでは全然意味合いがなせませんので、その案には乗れませんというふうなことでお答えいたしました。  3番に戻ります。市教委の見解はどうなってきたと思っているのかですが、市教委の見解としては、教育長が導入も視野に入れて検討してるというふうにおっしゃっております。もちろん前向きに──導入を視野に入れてということは、ある意味、これまで他の学区、どんどん複数志願制度に変わっていっております。そういった意味からも、これはかなり複数志願制を導入したいという意味合いを込めた導入も視野に入れてというふうに考えておりますので、そのように解釈いたしております。  以上です。 ○議長(小林光枝) 答弁は終わりました。
    ◆40番(嶋田克興) 再質問をします。  まず、複数志願制度の内容については、おおむねそういう解釈でいいと思います。ただ、その後にそれらについての背景を述べていきますから……。問題点が今のところは理解できないと、こういうことでございますけども、やっぱりそういう点も含めて市民に明らかにしていくことも必要だろうというふうに思います。私たちは、複数志願制度について今検討中というのが教育委員会の見解であり、それを視野に入れて、導入を視野に入れて検討していくということで言うておられますので、余り先走った内容までわかりませんから、聞かせていただきましたけども、そういう状況でわかりました。  2点目については、議会は、本会議、委員会、こういうところでの公開討論が基本の議論ということを言います。この委員会とか、質問とか、見解とか、お互いにぶつけ合うということも含めてやります。会派の中でやられることは勝手にやっていただいたら結構だと思いますけども、私は、そういうものも含めながら、日常的にそういう根本的な制度を変えることについての意思表示が必要ではないでしょうかと。私は、3月にこの総合選抜制についての教育委員会に対する代表質問を行いました。そのときにも、私たちが意図していなかったけども、その当時の高橋教育長は、複数志願制度を視野に入れて導入について検討していきたいと、こういうぐあいにおっしゃいました。それについて見解を述べさせていただきました。やっぱりこういう営みが必要であるということは、市民の方に対しても、そして当局の人に対して、教育委員会に対しても、そして議員みんなに自分たちの考え方を示していくということで考えていかなければならないというのが議論だと思うんですね。だから、そこは、もうちょっと、これだけ根本的な制度を変えようと──解釈上いくと、この「総合選抜制度を改め」という言葉は、「改め」は廃止でしょう。そのかわりに複数志願制度を入れなさいという部分を一挙に持ってくるというのは非常に強引なやり方ではないかなと、このように思います。  次に、3点目の教育委員会のやつについては、さっきちょっと言いましたけども、17年9月の公明党の魚水議員の質問に対して、県教委は、総合選抜学区への複数志願制度の導入に当たっては、学区内の学校の個性化、特色化の進捗状況、もう一つは地域の意見を参考にしながら導入をすることで、実施には2年前に発表したいと、このような答弁もされています。私の質問に対しては、そういう総合選抜制度の理念とかよさを生かしながら、複数志願制度の導入について検討をしていきたい、このような答弁がされてるということが、今までの変更に関係する質問、答弁がこの状態なんですね。市教委も、ある意味では複数志願制度について前向きに行こうというのが答弁として出されているという状況の中で、もう少しそれは、今回の意見書提出よりも、一般質問でもそういうものを取り上げて、市教委の考え方、そして県教委の現状におけるこの問題に対する見解も聞きながら、理解を深めていくことになったらこういう意見書というのが必然的に出てくるというんやったらやむを得ないなという感じはしますが、一挙に来てますから、その点について一つの問題意識を持っています。  それから、17年6月市議会で意見書第36号西宮今津高校に総合学科の設置を求める意見書のときに、公明党の美濃村議員から、抜粋ですよ、総合選抜制度につきましては、総合選抜制度のよさを残しながら、時代に合わなくなった部分を変える必要があると発言されてます。こういうような議論もあります。そういうのが西宮市議会での議論経過であり、市教育委員会の答弁内容だと思います。  次に、行きたい学校へ行けないという問題点と、現在、特色ある専門学科とか特色あるコースを設置しながら、今まで総合選抜制度の中でやっぱりそういう制度は改善すべきではないかという点を含めながら取り組んでこられた教育委員会がある、それは私たちは一定認めながらこの問題を見詰めてきました。これらの問題を全く無視した中で総合選抜制が、純粋たる総合選抜制という部分だけで議論をされてるように感じました。だから、こういう特色ある学科も含めて、コースなどについて質問をさせていただきましたが、おおむねそれはお答えのとおりというぐあいに考えています。ただ、複数志願制度も競争なんですね、これも。複数志願制度の中でも、こういう学科とか特色あるものをさらに拡大するという方法で対処することもできるというふうに思いますし、さらに、19年度には新しく今津高校に総合学科ができる、そこには行きたい人は受けられる条件が確保されるわけですから、そういう点も踏まえながら、これらの総合選抜制についての考え方を持っていくべきではないだろうか、このように考えました。  5点目の、アンケートの結果には、議事録にはいろんなアンケートの結果が出てます。当初、蒼志会の方からいただいた調査結果については、今この意見書案に出ている数字ではありませんね。私は、頭の中にそれを詰め込んでましたからね。当初は、総合選抜制度を廃止し、複数志願制度を早急に導入するという文章の中のアンケート結果と今のアンケート結果は異なります。それはそれでいいです。この意見書にある市民意識調査の結果は、魚水議員が質問したときに高橋教育長が答えられた数字です。さらにこれは、高校改革学習会の中で1,600人にした結果出てきた数字も異なっています。そらそうでしょう、対象者が違いますから。だけども、その一つ一つを見ていくと、3分の1ないしは4分の1の人が答えていないということも今の現状としては認識しておかなければならないというふうに思います。そして、三原さんが言われている反対するものと改善するものが一緒だという考え方にはどうしてもなりにくいんです。よい制度だけれども改善を求めますよという意見は、今まで教育委員会が取り組んできた、県教委が取り組んできた専門学科やら、コースの設置とか、総合学科とか、そういうものをさらに拡大してくださいという、その中には複数志願制度もあると、こういう理解を私はしてるんですね。その部分と反対だという部分と合わすというのは、ちょっと私は──これも意見書、この調査の結果については、蒼志会さんが一番初めに、今回の案でもそうですけども、書かれてる調査結果の数値を表題も含めて変えてませんよ。だから、改善することが、あるところでは現状改善という表現があるかもしれんけども、やっぱりよい制度だと書いてあるんやから、よい制度やけども廃止して改善せえということじゃないでしょう。そういうとらえ方はすべきじゃないと思うんですね。そこのところについてどう考えているかというのもあります。見解の違いというよりも、言葉をどう理解するかという問題ですから、よい制度だという表現と異なるというのは非常におかしいんではないかなと思います。  それから、7点目の甲雄会の修正案を云々というのは、これは非公式の話ですからね。私、質問してるのは、そのときに私たちはどういう修正案を出したか、やっぱり言うてもらわんとあかん。違いますか。それは、根本的な表題にある総合選抜制度を改めて、複数志願制度を早く導入することを求めるを、総合選抜制の中で複数志願制度を検討することを求めると、このように私たちは求めたんですね。あとは字句の修正とか余分なこと、こんなん削ったらええん違いますかというようなことで好意的に申し上げました。それはやっぱりきちっと言ってくださいな。私たちは、基本的には、今の総合選抜制の中で、この複数志願制度も検討に値するという西宮市教育委員会の見解をある一定認めながら対応してきた、こういうことですから、ぜひその点も含めて──質問というのは、こういうところですから、質問者の質問に答えてもらわんとあかん。答えんでもええというのと違うねん、こんなん。答えてもらわんとあかん。わからんかったらわからんと言うてほしい。そういうものが意見書を提出した責任者の立場ですよ。一番初めに言うたでしょう。どんな質問を言われてくるかわからんけど、できる限り答えてほしいということでございます。  一応そういう考え方の中で再質問について申し上げますと、市民の多くの方が総合選抜制度のよさを認めているが、しかも、改善の余地があることも明確に示しています。それは市民意識調査の中でも出ています。しかし、提案者の意見書案は、市民が現行の総合選抜制度の改善を求め、期待をする気持ちを意思表示しているにもかかわらず、改善を求めるんじゃなしに、総合選抜制度廃止を打ち出しているのはなぜか、この点を聞かせていただきたいと思います。  次に、現在、西宮市教育委員会ないしは県教育委員会が、議会で議論されてきた複数志願制度に対して、総合選抜制度の中で前向きに検討され、一定の方向が出されている。これは今まで公明党の議員さんが何度も議論しながらそういう方向性を打ち出してきたわけでしょう。さっき言うてましたやん。美濃村議員が総合選抜制のよさを生かしながら、あかんものは削っていく、改善していく、こういう見解の中で毎議会やってこられたということを覚えておりますから、こういうことになると、これまでの経過について一挙に先の先の方に行くということはどうなんだろうかなと、こういうぐあいに思いますけども、一挙に廃止をしなければならん理由について、再度、これまでの経過を踏まえながら出していただきたいというふうに思います。  第3点……(発言する者あり)もしあったら意見言うてください。  市民の期待は急激な制度の変更を求めていません。市民、教育委員会、議会が、高校改革に対し、議論の積み重ねの日常的な努力と理解し合うことから、今の西宮市の教育の基本であるものをどう変更していくか、どのように維持していくかというものを結論を出していくべきだと思います。しかし、このたびの意見書は、特にこれらの日常的な努力が全くなく、強引に一挙に数の力で西宮市の教育の基本と言われてきた総合選抜制度をつぶすやり方についてはやるべきではないと思いますので、議会制民主主義を尊重する立場の中から提案者の見解を──これは最後に見解の違いというぐあいに言われるのはしゃあないと思いますけど、やっぱり示してほしい。やっぱり今までの議論を大切にしようやないかということを考えながら私は提案者に質問せざるを得ませんから、この3点について、いろんなことを言いましたが、3点だけですわ、最後質問しますと言うた3点について答弁をお願いします。 ○議長(小林光枝) 答弁を求めます。 ◆20番(三原憲二) 改善とあるのを一気に廃止というふうに言われておりますが、意見書の中に廃止という言葉は、私、一切入れてないつもりでおります。そこのところ、御理解いただきたいと思います。  総合選抜の中で複数志願のよさを出していけばというふうなことだと思いますけれども、総合選抜の中で今ある複数志願の分を取り入れるというのは、かなり無理が生じるんではないかと思うんです。ですから、一たんやはり複数志願という形に移行し、この中に当然総合選抜のよさも含まれております。ですから、そういう意味で複数志願の方に移行すべきだと思います。  1番目とも関連するんですけれども、急ぎ過ぎということも言われてたと思うんですけども、この改革は、議会のため、市民のためというよりも、生徒自身のためにあると思うんですね。ですから、これもし移行すると決定したとしても2年以上かかると聞いております。だから、1日でも早く、要するにここで1日おくれるということは1年おくれるというのにつながると。ですから、これは、まさにちょっと遅きに失したぐらいに思っております。もっと早く提案するべきではなかったかと思っておるぐらいでございます。  急激な変化を市民は求めていないと言われておりますが、急激というふうには私は感じておりません。総合選抜のよさを取り入れた複数志願制度、これはそんなに急激な変化になるんではないというふうに考えておりますので、これは、今の段階で検討と言わずに、ぜひとも実施していただきたいという思いを持って意見書を出させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。  以上です。 ○議長(小林光枝) 答弁は終わりました。 ◆40番(嶋田克興) 予定してる質問は終わります。しかし、意見は申し上げたいと思います。後でまた討論の場はありますので。  若干、今の議論の中でやってる改めるということは廃止を言ってるわけではない、こういう答弁がありました。改めるというのは、複数志願制度を導入する前提であるならば、廃止するということと同義語であろうというふうに私は思います。  それから、複数志願制度が総合選抜制度のよさもあると。ここは、もうちょっとめりはりきかした方がいいと思うんですね。それやったら総合選抜制の中で複数志願制度を考えていく。それは、先ほどそれは無理があると、こう言いはって、で、総選制のよさもあるという答弁をされましたから、ここはちょっと私は理解ができません。  次に、私の子供も、今、総合選抜制で希望する学校というのか、地域の学校に行かせていただいております。私は、それはいい制度だなというふうに思ってる一人です。しかし、それは、もっと競争したい、もっといい学校に行きたい。そら、私立に行くんやったら勝手に行ったらいいと思いますけど、総選制があるから私立に行くという考え方で言われてることについても、そんなに余り納得できません。しかし、生徒のために云々というのが、そういういろんな検討をしていく中で、やっぱり総選制のよさも生かしながら複数志願制度のよさも取り入れていくという方向に、私は今の答弁を聞きながら感じました。しかし、この意見書はそうにはなってませんね。「改め」も廃止ではない、改善だ、こういう言い方をされてますけども、私は、その点については納得できないということを申し上げまして、質問を終わります。 ○議長(小林光枝) 通告による質疑は終わりましたが、ほかに御質疑はありませんか。    〔発言を求める者あり〕 ○議長(小林光枝) 上田議員。 ◆25番(上田さち子) ただいま上程されております意見書案のうち、第43号西宮学区の公立高等学校の入学試験において総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書提出の件、この件について私も幾つか質問したいと思います。  先ほどの嶋田議員と若干重なる部分があると思いますが、よろしくお願いいたします。  まず、この意見書の中で、総合選抜制度がこれまで行われてきた、実施されてきたということで、今は状況が大きく変化して新たな課題が生まれているということで、幾つかその課題が述べられているんですけれども、この中で、高校の設置場所と入学生徒の分布状況との関係で、居住地に近い学校に入学できない生徒が多数生まれている、これが一つの課題になってきているわけですけれども、この理由は何だとお考えでしょうか。こういう課題が生まれてきている背景ですね、これについてお伺いをします。  二つ目ですけれども、先ほどの市民意識調査の結果のとらえ方、私も嶋田議員に同感であります。基本的によい制度だということを踏まえた上で、なお改善するべき点はあるだろうという意見が36.2%ある、これをよい制度ではないというふうにとらえる、そこにくくるのかどうかというところで分かれ目があるように思うわけですけれども、今回、蒼志会の三原議員が提案された中身では、よい制度だが改善すべき点があるの36.2%を含めて多数になっているから、改善が早急に必要という結論を出されました。その改善の方向、中身、私は、よい制度だがと答えた方々の改善すべき方向性、中身と、余りよい制度とは思わないという、これは総選を否定してはるわけですから、こういう人たちの改善の方向、中身と、私は全く質的に違うと思っておりますが、なぜこれが一くくりにされて複数志願制への集約になっていったのでしょうか。  それから、この市民意識調査では設問が三つあったかと思います。問い15で総合選抜制度についてどのように思われますか、それから、あとは評価の問題ですね。最初に総合選抜制度の認知度を調べているわけで、全部で3問、設問されております。この市民意識調査では、複数志願制度の「ふ」の字も書かれていないんです。したがって、これを答えた方のほとんどは、複数志願制に移行してほしいという願いを持って答えたのではないと私は思いますが、その点についてどのように思っていらっしゃるでしょうか、どのように蒼志会は理解されてこういうふうに結論づけてこられたのでしょうか、お伺いをします。  それから、総選の評価についてですけれども、意見書案では、最初冒頭で、「長年、総合選抜制度で入学試験が行われてき」ました、「この制度は、受験競争が緩和され、高校間の格差もなくなり、中学生にとっても高校生にとっても有意義な学校生活が送れると考えられてき」ましたというふうに、冒頭で総選についての評価を述べていらっしゃるんですが、これは、具体的に言うたらどういう総選についての評価なんでしょうか。よかったということなのか、こんなもんはあかんかったでということなのかどうかですね。そのあたりを教えてください。  三つ目ですが、私も、やっぱり複数志願制度、ようわかりません。今のお話を聞いててもよくわからないんです。で、質問しますが、先ほど三原議員は、嶋田議員の質問に答えて、複数志願制度は行きたい学校を選べるんだ、必ず行けるということではないというふうに言われました。具体的には、神戸第3学区の長田高校ですかね、ここには第1希望、第2希望合わせて99.4%が行けている、だからこれでいいんだという、すばらしい、行きたい学校に行けてるじゃないかということを示されました。しかし、例えばこの第3学区の長田高校では、やっぱり大学進学率が非常に高いものですから、非常に学力も高い子しか入れない。もともと単独選抜の学区でしたからね、そういうところに複数志願制度を持ってきてるわけですけれども、そうすると、長田高校に行きたいなと思ってても、自分の学力からいったらこれは到底合格しそうにないからと、はなから第1希望、第2希望に入れない、入れられない子供たちがたくさんいると聞きました。これはどうなんですか。単独選抜では、これは明らかに輪切りにされます。複数志願制度は、総選のいいとこも含めて、行きたい学校に行けるんやということを言ってはるんですけども、やっぱり序列化されて、行きたい学校に入れない子供が出てくるのではないかと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。  以上です。 ○議長(小林光枝) 答弁を求めます。 ◆20番(三原憲二) 文章の中の高等学校の設置場所と入学生徒の分布状況との関係でというお問い合わせですけども、これは、要するに生徒の分布の偏在というふうなことでとっていただければいいかと思います。(「生徒の何ですか」と呼ぶ者あり)分布の偏在です。  2番目の、36.2%の調査結果についてお問い合わせがあり、なおかつ、この意識調査の中では別に複数志願制度のことは一切書いていないというふうなことでございますけれども、この調査結果をもとに、それらを改善するのにいい方法というのが複数志願制度であったと、そのように解釈いたしております。ですから、これに書いてる書いてないは問題ではなくて、ここで、要するに、総合選抜の足りないところを補えるということが複数志願制度のよい点ではないかというふうに考えております。  それから、総合選抜の評価ということですね。これまでよかったがと、冒頭にも書いております。昭和28年に始まって52年経過して、当時としては、人口急増あるいは生徒数急増、西宮市でも中学生6,000人ぐらいが卒業する非常に大世帯の学区になってきておりまして、そういった中、競争の激しい中でも総合選抜をすることによって少しでも競争が和らぐというふうな意味でのよい面はありましたけども、近年、非常に生徒数が減っておりまして、現在大体3,200人ぐらいの卒業生、今後もふえたとしても4,000人いかない、3,800ぐらいの卒業生にしかならない、その中でこれまでのように競争がないというだけのことでの総合選抜というのは一つ役割を終えているんではないか、そういった意味からも、特色ある学校づくり、そういったことも踏まえ、複数志願制度、これをぜひともというふうに私たちは考えて──私たちが考えた制度じゃありませんけど、いい制度だと思い、提案させていただいているわけです。  複数志願制度の内容といいますか、これは、釈迦に説法かもしれませんけども、第1志望、第2志望、あるいはその次のというふうな、大体三つぐらい──三つ目は学校は選べないんですけども、第1志望については25点の点数を履かしていただけると。ですから、内申点250、試験で250、足して500点、500点満点に対して25点載せてもらって、それによって評価をしていく。ですから、第1志望に入れる確率はかなり高くなると思います。それは、先ほどの神戸第3学区で非常にきついところというのがありましたけど、そんな例はまた別な意味があるかと思いますけれども、そういった意味で、25点履かせていただけるということは第1志望に入れる確率がかなり高い。第2志望、これはそういうげたを履かせてもらえませんけれども、それはそれなりに入れそうなところをと、まあ傾向というのは出てくると思います。それでも入れなかった場合はどこでもいいというふうなことで、それは学区の中でできるだけその子に近いところを選べるように考えてくれております。そういった内容だと理解しております。  選択の自由というふうなことで、選択する機会はだれのコントロールも受けずに保障されてるということであって、希望をかなえられることを保障するものではありません。総合選抜は、仕組み上、10%を除いて本人の意思で学校を選ぶことはできません。複数志願は、第1、第2希望を選択できる、そういう意味での選択の自由があるということです。  以上です。 ○議長(小林光枝) 答弁は終わりました。 ◆25番(上田さち子) 御答弁いただきましたが、なおわかりませんので、お伺いをしたいと思います。  今ね、新たな課題ということで、私は、高校の設置場所、これは、南西部になくて、北部になくてということで、高校のある場所自体が偏在してるというのが今大きな問題になってるかと思うんですけども、その設置場所と入学生徒の分布状況との関係で、居住地に近い学校に入学できない生徒が多数生まれている、これは事実なんですよね。私が住んでいるところは香櫨園です。西宮の浜、香櫨園の浜のところから甲高まで行くわけですよ。ええっと思うんですけども、実際にそういうことになっているわけですが、今のお答えだったら生徒が偏在してるのが問題だということなんですがね、反対でしょう。例えば北部に高校が欲しいというのは、これは長年の市議会からも要望も出ている点ですよね。市教委が県教委に毎年のように要望を出してはります。その前提になっているのが、北部に高校がないから何とかしてほしいということなんですよ。北部に高校ができたら、今、山口、塩瀬中学の卒業生、合わせて352名です。その中に西宮の総選での合格者は198名、約200名ですが、北部に200名定員の高校があれば、そっくりと北部の子供たちを北部の学校で受け入れることができるということになって、今県立や市西やずうっと時計回りに北部の子供たちが通っている、いびつな場所にあるのにもかかわらず、まださらにそれに拍車をかけるような高校が北部にないための大問題、あなたたちが課題ととらえていることがあるんじゃないですか。この北部に高校がないとか、南西部にないとか、高校の偏在ということが、今あなたたちが言っていらっしゃる新たな課題の一つの要因になっていると考えますが、その点についていかがでしょうか。  それから、総選の評価についてどのように考えていらっしゃるかということですが、これは否定されませんでしたね。よかったと言うてはります。今はあかんけどもと言うてはるんですけども、平成14年、2002年の9月、三原議員もここにおられたんでしょうか。西宮市議会では、高校入試における総合選抜制の維持発展を目指し、西宮市北部に全日制普通科高校設置を求める意見書が採択されてるんですよ。今は平成17年ですよ。3年前のことですよ。市議会の意思として総選を維持、発展させてほしいと、しかも、そのためにも北部に高校を設置してくれというのが議会の意思なんですよ。この意見書をどうあなたたちはとらえていらっしゃいますか。  それから、意識調査の件ですけれども、私は、今度のこの意識調査の中で、皆さんまじめに答えはったわけですよね、市民の多くの方が。その人たちの数字を使ってだあっと複数志願制に持ち込もうという非常に乱暴な手法をとってはると私は思うんです。複数志願制の設問はなかった、それはわかってるけれども、改善せないかんと言うてはるから、いい方法やから複数志願制を提案するんだというふうに今おっしゃいました。それだけですかね。だからこそ、私たちは、対案を出させていただいて、いろいろ改善が必要だという市民もいらっしゃるから、だからそういうことを踏まえて、総合選抜制のもとでそのよさを生かしたいい方法をみんなで協議して、市議会も市民も市教委も県教委も一緒になって協議して、本当に西宮の子供たちのためのいい方法を探っていこうじゃないですかという対案を出しているんです。この対案についてあなたはどう思われますか。当たり前やと思いますよ。  その上で複数志願制のことです。結局、名回答をしていただきましたよね。入れそうなとこしか行かれへんということです。これが複数志願制のそのものずばりなんですよ。自由に学校が選べる、希望することはできます。でも、入学することはそう簡単にいかないんです。神戸第3学区がそうですよね。さっき言いました。行きたいんです、みんな。ああいう大学にも進学率の高い学校に行きたいんですよ。第1希望に置きたいんですよ。しかし、その前に振り分けられるんです。それが複数志願制のよさですか。どうなんですか。入れたらいいじゃないか、どこでもいいから、第1希望、第2希望じゃなくても入れたらいいじゃないかということなんですか。私は、それでは不本意な、自分が行きたいと思われへん学校に行かされるという、今よりもっともっとひどい状況が西宮市民の中に生まれてくるんじゃないかなと思います。序列化がどんどんと進行し、今、第3学区は特別な状況のあるところだと言われたけど、そんなことは通用しませんよ。そういうことになる可能性もあるということを前提に、あなたたちはこれを提案してはるんじゃないですか。そんな無責任なことを言うてもろうたら困りますよ。どうですか。 ○議長(小林光枝) 答弁を求めます。 ◆20番(三原憲二) 北部に高等学校云々というお話でございますけれども、これ、北部に高等学校をつくるつくらないという問題は、私が言うてる制度の変更と何ら関係ない質問でございますので、これにはお答えできません。  それと、入りたい、行きたいところに実際は行かれへんのと違うかというふうなお申し出でございますけれども、さっき言いましたように、神戸第3学区では第1希望に入れた方92%、姫路・福崎学区では88.3%、第1、第2の志願どちらかに入れたというのは、神戸第3学区では99.4、姫路・福崎学区では99.9%というふうになってるということでございますので、現実的にも一応希望のところに入れてると、そのように解釈いたしております。極論を言えばどんなこともあり得るとは思いますけれども。  以上です。 ○議長(小林光枝) 答弁は終わりました。 ◆25番(上田さち子) 私の質問にちゃんと答えていただいてないですよ。提案者としては非常に不誠実やないですか。複数志願制について、あなたは入れそうなところに行くんだと言いましたね。それは第1希望ですか、第2希望ですか。本来第1、第2の希望のところは入れそうもないから、入れそうなところにランクを落として行かないといかんということになるんじゃないですか。そのことに答えてませんので、もう一度お伺いをします。(「一定の成績があったらどこでも入れるやないか」と呼ぶ者あり)総合選抜制ということを何で変えないかんのですか、そしたら。  北部に高校をつくるということと制度とは別問題だとおっしゃいました。しかし、あなたたちは、今の課題だとして、高校が偏在してることによって地域の学校に通えないと言ってはるじゃないですか。これを改善することも一つの方法じゃないですか。こうすれば、本当に子供たちが近くの学校に行ける可能性が随分できてくるんです。そのことは真剣に今度検討されなかったんですか。  以上、お答えください。 ○議長(小林光枝) 答弁できますか。 ◆20番(三原憲二) 複数志願制度に関しての行けないところが出るというふうなことですけれども、これは、やっぱり総合選抜制度の利点を生かした上でさらに改善した制度というふうに考えております。つまり、一定以上の成績であれば学区内の公立高等学校に進学できる上に、居住地に縛られず行きたい学校を選択できる自由が確保されるという利点が加わっております。進路目標に向かい努力する姿勢が育つという効果も期待でき、ひいては、現在に求められている特色ある学校づくりの助けとなる制度であると考えております。私が議員になったすぐのころに、総合選抜のことで非常におしかりをいただいた父兄がありまして、何でうちの子、お姉ちゃんと違う学校に息子は行かなあかんねんと。要するに、自分が求めていない、それが自分の成績でもし行けなかったら多分納得する、そうじゃないだろう、行くところは勝手に選抜する委員会で決めてると、だから、行けなくてもそれが納得できる理由ならば納得できるというふうな意味合いもあってのことでございますので、そういう意味も含んでおります。 ○議長(小林光枝) 答弁は終わりました。 ◆25番(上田さち子) 北部の高校のことは言ってもらってなかったんですが、まあいいです。  なかなか私の質問に対してまともにお答えいただいておりません。いろいろサポーターがいらっしゃるようですけど、ちゃんと質問を聞いて答えてくださいよ。  私は、今、西宮学区で総合選抜制度で改善を求める多くの意見は、やはり目の前にある学校になかなか行けないというような、高校が偏在しているためになかなかそういうことがままならないという状況があるということが一つ大きな要因になってると思います。そういった意味でも、長年──先ほど私紹介しましたが、2002年、3年前の9月議会で北部高校設置ということを議会として意見書を上げているんですよ。そういうことはここにおる皆さんも十分承知の上なんですよね。それほど偏在をしている、これが今課題となっているということは、もう皆さん、周知の事実じゃないですか。そのことを改善するという努力もせずに、単純に制度だけいじくり回せばいいというものでは私はないと思います。そのことを申し上げておきたいと思います。  それから、意識調査の件で私は幾つか聞きましたけれども、よい制度だが改善すべき点があるというのは、総選を支持した上での回答です。だから、これは、嶋田議員もおっしゃったように、総選という枠の中で改善をさらに進めていこうじゃないかという理論です。余りよい制度とは思わないというのは、これは総選を変えて、例えば別の制度に切りかえていこうという、これはたったの27.1%じゃないですか。これだけを頼りに、変なくくり方をして複数志願制に集約していく。聞いたら、これはいい方法やから自分たちで提案したんだとおっしゃるんですけれども、これこそ市民意識調査にまじめに答えた方々を愚弄するものですよ、複数志願制の「複」の字も入ってないこの意識調査をもとにして。これに答えはった方が複数志願制なんか私は望んでないよという場合、あると思いますよ。そのことにどう答えるつもりなんでしょうか。この意識調査を都合勝手に取り上げてるということを言わなければならないと思います。  肝心の複数志願制の制度とはどうなんですかということは、私はついにわかりませんでした。私たちが心配してることにまじめに答えていただいておりません。結局、入れそうなところにしか行けないということなんです。自由に選べる、選べるけれども、選んだところには入ることが必ずしもできない、このとおりなんですよ。で、だんだんだんだん公立高校の、例えば今8校ありますが、その8校が序列化されていって、ランクづけされて、どんどんどんどんと入れる学校が自分の成績によって狭められていくというのが今回の状況じゃないですか。これはとんでもないことですよということを申し上げているわけです。自分の成績で行けなかったら納得できると、総選の何か事例を挙げて言われましたね。つまり、西宮でも、既に総合選抜制のもとでもコース制があり、10%枠があり、本当に頑張って行こうと思ったら、一生懸命中学のときに頑張ったら、10%枠だとか、いろんなコースに本当に選びながら行くことができるんですよ。何も閉ざされたわけではないわけで、こういった中身をどう改善するかということで、本当に今知恵をお互いに出し合ってやっていく必要があるのではないかということを私は申し上げておきたいと思います。  残念ながら聞きたいことを聞けなかったということを再度繰り返し強調しておきたいと思います。  以上です。 ○議長(小林光枝) ほかに御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。  この際、お諮りいたします。  上程中の各件につきましては、会議規則第37条第2項の規定により、委員会の審査を省略することにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、上程中の各件につきましては、委員会の審査を省略することに決定いたしました。  これより討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、順次許可いたします。  まず、上田さち子議員。 ◆25番(上田さち子) ただいま上程されております意見書案のうち、日本共産党議員団は、意見書案第43号西宮学区の公立高等学校の入学試験において総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書に反対し、意見書案第44号西宮学区の公立高等学校の入学選抜制度に関する意見書に賛成し、以下、討論を行います。  西宮市では、長年にわたって総合選抜制度が実施されてきました。地域の子供を学力で輪切りにすることなく、どの子も地域で育てるという思いから、地域の高校に通える、高校間で序列がないなど、ともに育ち合う学校として、市議会、市教委、中学校校長会、PTA協議会等が共同して守り育ててきた選抜制度です。平成14年、2002年9月の西宮市議会では、高校入試における総合選抜制度の維持発展を目指し、西宮市北部に全日制普通科高校設置を求める意見書も採択されているとおりです。昨年実施された西宮市民意識調査でも、総合選抜制度を知っている市民のうち、1、よい制度なので現状のままでよいが12.5%、2、よい制度だが改善すべき点があるが36.2%、3、余りよい制度とは思わないは27.1%となっており、よい制度だと答えた市民は48.7%と半数近くに上っています。つまり、改善すべき点はあるものの総合選抜制度は支持されていること、西宮市民の中で長く根づいていることをあらわす結果となりました。問題は、南西地域や北部に公立の全日制普通科高校がなく、高校が偏在していることから、居住地に一番近い地域の高校に通学できない問題があり、その改善を求める声が多くあることは、議場の皆さんもよく御承知のとおりです。だからこそ、市教委としても、毎年、県に対する要望に北部地域への公立高校の設置を挙げられているのです。このように、市民の総合選抜制度を支持する声を受けとめ、高校の偏在問題を真正面から改善することが今求められているのではないでしょうか。  複数志願制度の早期導入を求める意見書案第43号は、市民意識調査の結果から、よい制度だが改善すべき点があると答えた36.2%の声を、余りよい制度とは思わないと同じくくりにしてしまい、市民意識調査の設問では複数志願制度について一言も触れられていないにもかかわらず、無理やり改善が早急に必要、その改善の方法こそ複数志願制度だと、余りにも短絡的、強引にまとめていることは大問題です。これこそ市民意識調査の結果をねじ曲げるものだと言わなければなりません。  今、兵庫県教育委員会は、高校教育改革の一つとして複数志願制度の導入を進めています。現在、神戸第3学区と姫路・福崎学区に導入されており、また、加印学区への導入が発表されています。複数志願制度であれば希望する高校に入れる、自由に高校を選択できると言いますが、本当にそうでしょうか。今質疑でも明らかになったように、入れそうなところしか入れないということがわかったわけですけれども、複数志願制度では、学区内の二つまでの高校に順番をつけて出願し、第1希望の高校には25点が加算されます。既に導入された学区では、高校間に序列がつき、トップ校に第1希望が集中し、必ずしも希望校入学がかなわないという事態が多く出ています。第2希望の高校にも加算点がないため合格せず、結局は下位の希望しない高校か、あるいは私学への入学など、不本意な入学となってしまうのです。改善を願っている市民の本意はそのような事態ではありません。複数志願制度については、市民や保護者はもちろん、該当する生徒たちも、制度そのものをよく知りません。制度そのものに対する理解もなく、したがって、市民が複数志願制度を希望しているかどうかも全く不明な状況の中で、早急な導入は進めるべきではありません。強引に進めることで西宮学区の高校入試に取り返しのつかない事態を招くことになりかねません。今必要なのは、長年西宮市民や教育関係者が守り育ててきた総合選抜制度の歴史を踏まえて、県教育委員会が、西宮学区でのこれからの選抜制度のあり方について、若い世代も含め、多くの市民や議会、教育関係者等の声をよく聞き、時間をかけて協議していくことだと考えます。  以上、意見書案第43号西宮学区の公立学校の入学試験において総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書に対する反対討論及び意見書案第44号西宮学区の公立高等学校の入学選抜制度に関する意見書に対する賛成討論といたします。  以上です。 ○議長(小林光枝) 次に、嶋田克興議員の発言を許します。 ◆40番(嶋田克興) ただいま上程中の意見書案第43号西宮学区の公立高等学校の入学試験において総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書案については、甲雄会は反対の立場から意見を申し上げます。  まず初めに、西宮市の高校進学の教育的な方針、制度を根本的に変更される意見書が今まで本会議等で総合選抜制の是非について何ら取り上げてこられなかった蒼志会から議会運営委員会に提出されたときは、本当に驚きました。なぜ西宮市の教育の根幹をなす問題を、継続的な議論もなく、また議会運営委員会でまとまらなかった意見書を、議員提出の意見書という手法で多数決でもよいから本会議勝負をかけてくるという強引な手法をとられたのか、理解に苦しみます。(「言論封圧や」と呼ぶ者あり)いいえ、そんなことないですよ。  今まで西宮市議会の民主的な議論の経過からして、非常に唐突で荒っぽい方法による西宮市の基本的な教育方針である総合選抜制度の廃止を求めてこられています。また、教育委員会の取り組み、内容等を、状況報告を求めず、また、一番大切である教育委員会の見解も聞かない、言わせない中で、議員だけの議論で一方的に決めようとするやり方は問題があると思います。このやり方は、今後に問題を残すものと思うのは私だけではないと思います。なぜこのような強引なやり方を使い、またこんなに急ぐのか、何か特別な事情が蒼志会にあったのか、今も疑問は解明できません。蒼志会が結成されて7年だったと思いますが、このたびの問題のように制度の根幹にかかわる問題に……(「蒼志会だけと違うで、これは」と呼ぶ者あり)意見書は議運で蒼志会から出されておりますから、そういう立場で申し上げております。特徴ある個々の議員の議論を大切にした会派運営をされている会派と思っていました。しかし、個人的な思いは別にして、基本的な政策議論の話ですから、私たち甲雄会の総合選抜制の考え方と高校改革に対しての立場からは、上程されている意見書には賛同できません。  その理由等は質疑の中で示しましたが、高校改革に関連する経過等、2点の問題について意見を申し上げます。  まず初めに、議会運営委員会に提出された意見書案に対しての甲雄会修正問題ですが、表題にありますように「総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める」との箇所を、修正案として、総合選抜制の中で複数志願制度を検討することを求めるに修正要望を蒼志会にいたしました。この修正案に対しては、2度にわたって丁重な報告を受けました。三原幹事長から受けました。協議を行いました。私たちの修正を最終的には受け入れていただけませんでした。意見書案の根底にある総合選抜の基本的な問題点に指摘されているのは、行きたい学校に行けない制度だから廃止をし、複数志願制度を導入せよとの理由になっていると思います。その根拠に市民意識調査結果を活用されています。質疑で明らかにしたとおり、意見書の中にある調査結果の内容は、総合選抜制はよい制度だが改善すべき点がある36.2%、よい制度であるは12.5%、次に、余りよい制度と思わない27.1%。どちらにも共通している言葉があるよい制度であるだけの数字を合わせると48.7%になります。間違っていれば指摘してくださいね。本来、市民意識調査の結果の分析は、意見書案にあるように、よいが改善が必要と、よくないとの内容の異なるものと合わせるべきではないと思います。市民意識を大切にしたいとするならば、よい制度の声を生かすのが当然だと思います。反対に意見書は、よい制度と改善が必要と思うところの48.7%の市民の声を無視することだと思います。多くの意見は、総合選抜制のよさを残し、高校改革・改善を求めていることであり、一挙に基本的な制度を廃止することではないことを忘れてはならないと思います。  次に、この意見書案と教育委員会との関係でありますけども、さっきの質疑のときに述べました、これまでの教育委員会の総合選抜制の見解は、総合選抜制度の理念を踏まえて複数志願選抜制をも視野に入れまして選抜制度のあり方について県教育委員会と協議を行いますと本会議で見解を述べて答弁されています。また、県は、総合選抜学区への複数志願制度の導入と言われてます。だれもが総合選抜制度を廃止するとは言っていません。この教育委員会の見解と意見書案の趣旨とは整合性を持ち合えないものではないかと思います。教育委員会の見解を乗り越えて先に先に進もうとすることは、県に対しても西宮市議会と西宮市教育委員会の異なった方針を伝えることになり、今強引に意見書を採択する必要はないと判断をします。もっと時間をかけて私たち議会は、市民、教育委員会、学校現場の意見をよく聞くことが大切であるし、市民の総意を得るためにもっと日常的な取り組みを行い、市民対話の中から市民の総意を得る努力が必要だと私は思います。このように、調査結果を数字合わせだけで制度変更の根拠とするのは余りにも寂しい限りだと思います。今まで総合選抜制度を育ててこられた教育委員会、市民、教育現場の皆さん、そして私も、今、県立高校に娘がお世話になっている立場の中から総合選抜制のよさを感じている一人の親ですけども、また、多くの父兄も同じ意見を持っていると思います。だからこそ、教育の基本的な制度を急に変更するのではなく、これからの西宮の総合選抜制度と高校改革について積極的に議論をしていくことが大切だと思います。また、多くの市民も、現状の総合選抜制度の問題について慎重な議論の中から改善を求めています。私たちは、複数志願制度を反対しているわけではありません。これからの議論の中で、西宮教育を守り、緩やかな、そして市民が期待する高校改革を実現することが大切だと思っています。よい制度であると思っている人、しかし、改善をしてほしいと願っている人の気持ちを無視したままで今強引に総合選抜制度をやめさせる意見書を出す必要はないと思います。  以上のことから、意見書案第43号には甲雄会は反対をいたします。 ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔発言を求める者あり〕 ○議長(小林光枝) 明石議員。 ◆5番(明石良昭) 私は、実は両方の意見書に反対してるんですが、今の甲雄会さんと同じ意見やと思われたら困りますので、通告しなかったんですけど、討論させていただきたいと思います。  まず、総合選抜、私、昭和45年に中学校を卒業しましたので、35年前なんですが、割と総合選抜が固まったときだったんですね。当時は、正直言って、北部というのは、塩瀬、生瀬の村落と上山口と下山口ぐらいですか、青葉台はまだほとんどできてなかったころです。当時、北部からあれだけ来るというのは想像できなかったんだろうなというのは十分わかるんですね。それと、共産党さんの意見、かなり私に近いんですけど、北部に高校をつくって果たしてその人ら行きたがるかなというあれがあるんですね、本当言うと。行きたい学校というのはどういうことかよくわからないですけど、私は県立西宮高校なんですが、結果として行きたくなる学校になるんじゃないかなと、高校というのはね。はっきり言うて、日本全国見たら高校なんか山ほどあるわけですよ、本音言うたら。行ってる人の気持ちだけなんですよね。そこまで行きたいとか行きたない、結果の問題で、だから、総合選抜で標準化されるということは大変いいことだなと私は思いました、当時。中学校で勉強せんで済みましたし、高校でも余り勉強せんで済んだんですけど、それがよかったか悪かったか別として、確かにそれはよさだと思います、本当にそのとおり。それで大学へ行けるか行けないかは、その個人の問題なんですね、はっきり言って。私らも、先輩方、結構偉かったんですけど、私らの代は全然あかんとか、そういうのもありましたけど、それは個別の問題であって、結果としていい学校なのか、行ってみなわからんわけですわ、はっきり言って。自分らがええ学校にしたらええんですよ。だから、いい学校とか悪い学校の論理は、逆にこの議論については私はちょっと問題があるなと。  それと、もう一つは、今問題を整理して、私も総合選抜というのは今まで1回も話ししたことないですけど、私もずっと意見持ってますよ。いきなり言ったらいかん言われましたね、今。とんでもない話や思います、はっきり言って。そんなもんは勝手ですわ、意見みたいなものは何ぼ言おうが。自分に反対する意見が出てきたら、これはあかん、もしくは自分に根回ししてなかったらあかん、そんなばかな意見、聞いたことありませんよ。これは民主主義の根幹に関することじゃないですかね、議会制民主主義の、はっきり申し上げて。そういう意見で反対されてましたので、私はそうじゃないよということを言わなあかんと思いました、はっきり言ってね。そうじゃありません。  総合選抜自体が基本的には複数制度なんですよ。もともと単独やったわけです、西宮市はね。県立西宮は県立西宮、市西は市西と。だけど、みんな全部に受験しようじゃないか、これが総合選抜ですね。複数制度だと、もともとが始まったときには。そのときにげたを履かせませんでした、確かにね。だけど、10%という枠は確かにありましたね。だから、既に、さっき上田さんもおっしゃったように、ある程度確保されてる、確かに、10%に入れば。  それと、その後ずうっと、学校の差別化なんですけど、実際、いろんな学校にこのごろいろいろできてますよね、確かにね。差別化されてますわ、既にはっきり言って。県立西宮高校ね、音楽科、それから国際経済ですか。市西も何かできてる、鳴尾もできてる、いろいろできてます。既にある程度確かにできてるんじゃないかなと。  それと、もう一つの問題は、さっきもおっしゃったように、甲山高校の問題なんですね。確かに厳しいです、あそこの条件は。だけど、この間、南北バスのときに生徒さんのあれが出てましたね。山口からバスができたら行けるんじゃないか。これは南北バスじゃない、南北スクールバスですよね、これは。だけど、そういう意見もある。そういうことの改善策もあるわけですね。私らのころは、県立西宮は、甲陵中学校と宝塚一中しか来てなかったですよ。半分宝塚一中です。あのころは宝塚と一緒にやってたんです。で、はっきり言って、高校は別に広域でもいいと私は思ってます。だから、北部に高校をつくるという案についてはちょっと反対。逆に言えば、北摂三田さんとか、いろいろいい学校もありますし、そことまた行けるようにするとかね。南北バスできて宝塚の県高に行けるとかね、いうこともまた可能性としてあると思うんです。  私は、共産党さんの意見に賛成しなかったのは、その辺でちょっと意見の相違があったので、あれして、こちらの蒼志会さんの複数制度というのは、もう既になってるような気がして、それにね、もう差別化もできてる、ある程度ね。これ以上差別化すると、また50年前に戻ってしまうんじゃないかと。いい学校、悪い学校という言い方、行きたい学校はあるかもしれんけど、結果としてそれが行きたかった学校なのかどうかというのはまた別の問題であって、やはり、公立ですから、みんなある程度標準化しといた方が、あとは自分の努力で好きな大学に行くなり、好きな就職するなりすればいいと、私はそう思いますので、それでこの意見書には一応反対してますので、それを反対討論とさせていただきます。
       〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 嶋田議員。 ◆40番(嶋田克興) 今、明石議員からの発言の中で、また不規則発言の中で、勝手に発言をすることは嶋田があかんと言ってると、こういうような表現をされました。私はそういうの、一言も言っておりません。議会の中での議論を非常に重んじますし、継続的な議論も必要です。ですから、発言することについては、そういう中で私は議論を集結させていく努力が私たち議会制民主主義の中で必要ではないでしょうかと。意見書を出すなとは言っておりません。出されたことについて私たちの考え方を申し上げてるだけでありますから、何か民主主義を否定するような発言をされていることについては、私は断固として抗議をいたします。    〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 明石議員。 ◆5番(明石良昭) 私、さっき甲雄会さんの意見を聞いてたときに、今までの議論なしにいきなり出てきたのはおかしいいうて確かに私聞こえた──ちょっと私、記憶力が最近落ちてるので、もし私が間違ってたら申しわけないんですけど、そういうふうにたしかおっしゃったと思うんですよね。だけど、私が今ここで意見書を書いて出したっていいわけですよ、ほんま言うたらね。それが今まで1回も言ってなかったからって何であかんのですか、それが。氷山の一角ですよ、それは。私、確かにそう聞いたと思うんです。それについて議事録どうなってるか、ちょっと確認してください。たしかそうおっしゃったと思いますよ。    〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 嶋田議員。 ◆40番(嶋田克興) 発言をしたらだめということを言ってるわけではありませんと申し上げました。しかし、それに対して自分の考え方を申し上げました。そのことが発言をしてはならないという表現で言われてることについては、これは私はそういう趣旨で発言をしておりません。だから、期待としては、希望としてはこのような議論をしてほしかったと、こういうぐあいに申し上げただけでありますから、十分その辺は議事録を精査していただいたら結構です。しかし、そういうぐあいに議会制民主主義を否定するような発言を私がしたということについては、私はしていないということを申し上げておきます。    〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 明石議員。 ◆5番(明石良昭) 前の無防備のときも見解の相違でいろいろありましたけど、見解というのはみんなそれぞれあるわけですから、それに対して言われてもしゃあないんで、私もこれで抑えますけど、そういう形での議論というのは何かちょっとおかしいなというのは申し上げておきます、意見として。 ○議長(小林光枝) ほかにありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は議事の都合により3回に分けて行います。  まず、上程中の意見書案のうち、意見書案第42号及び意見書案第45号の採決を行います。  両件は、これを原案のとおり可決することにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、ただいま採決いたしました意見書案第42号及び意見書案第45号の2件は原案のとおり可決されました。  次に、意見書案第44号の採決を起立により行います。  本件を原案のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立少数であります。  よって、ただいま採決いたしました意見書案第44号は否決されました。  次に、意見書案第43号の採決を起立により行います。  本件を原案のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立多数であります。  よって、ただいま採決いたしました意見書案第43号は可決されました。  なお、ただいま可決されました意見書案の取り扱いにつきましては、正副議長に一任願います。  次に、日程第7 請願第49号ほか4件を一括して議題といたします。  各請願に対する委員長の報告を求めます。  まず、総務常任委員長 たてがき初男議員。 ◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を申し上げます。  ただいま上程中の、請願第49号福祉・住民サービス切り捨てや削減の第三次行財政改善実施計画の撤回を求める請願、請願第50号「イラクからの自衛隊の即時撤退の意見書」の提出をもとめる請願、以上2件につきましては、去る12月14日以来開催の委員会において、紹介議員から説明を聞き、審査しました結果、請願第49号については賛成なく、請願第50号については賛成少数により不採択とすべきものと決しました。  以上であります。 ○議長(小林光枝) 次に、市民文教常任委員長 石埜明芳議員。 ◆23番(石埜明芳) 市民文教常任委員長報告。  ただいま上程中の、請願第51号「高校教育改革」においては、西宮地域の伝統と市民の願いを生かしてすすめることを求める請願、請願第52号高校教育改革の早急な導入に反対し、西宮の総選を維持・発展させる請願、請願第53号西宮学区の公立高等学校の入学者選抜制度において、「複数志願制度」の拙速な導入に反対する請願、以上3件につきましては、去る12月14日開催の委員会において、紹介議員から説明を聴取し、審査しました結果、いずれも賛成少数により不採択とすべきものと決しました。  以上、委員長報告といたします。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  討論の通告を受けておりますので、杉山たかのり議員の発言を許します。 ◆13番(杉山たかのり) ただいま上程中の請願第49号福祉・住民サービス切り捨てや削減の第三次行財政改善実施計画の撤回を求める請願、請願第50号「イラクからの自衛隊の即時撤退の意見書」の提出をもとめる請願、請願第51号「高校教育改革」においては、西宮地域の伝統と市民の願いを生かしてすすめることを求める請願、請願第52号高校教育改革の早急な導入に反対し、西宮の総選を維持・発展させる請願及び請願第53号西宮学区の公立高等学校の入学者選抜制度において、「複数志願制度」の拙速な導入に反対する請願の以上5件の請願について、日本共産党西宮市会議員団は直ちに採択すべきとの立場から賛成の意見を申し上げます。  請願第49号は、地方自治の本旨である福祉の増進にのっとり、福祉や住民サービスの切り捨て、削減を実施する第3次行財政改善実施計画の撤回を求める請願です。日程第2で第3次行財政改善実施計画に基づく議案の討論で上田議員、また佐藤議員が詳細に意見を申し上げておりますが、赤字再建団体への転落を阻止するとした第3次行財政改善実施計画、これはそもそも財政危機をつくり出してきた責任は震災復興の名をかりた大型開発を強行してきた市当局にあり、その反省もなく財政危機のツケを福祉切り捨てで市民に押しつけるものです。しかも、パブリックコメントを実施しながら市民の意見には耳を傾けず、手続、進め方の点でも問題があると言わなければなりません。財政危機と言いながらも、阪急今津南線の高架化や阪急甲陽線の地下化など不要不急の事業は行おうとするなど、大いに問題があります。しかも、財源不足150億円を挙げた財政危機自体も、正確な財政状況を反映したものではないということも既に明らかにしてきたとおりであります。  次に、請願第50号についてですが、これは、イラクからの自衛隊の即時撤退を求める意見書提出を求めるものです。12月14日、ブッシュ米大統領は、イラクが戦争前に大量破壊兵器を保有しているという情報について多くが誤りだったことが判明した、大統領としてイラク攻撃を決定した責任は私にあると言明しました。これによってアメリカが誤った情報によってイラク戦争を開始したことをみずから認めたわけであります。日本政府、そして与党がアメリカのイラク戦争を支持した最大の理由は、イラクの大量破壊兵器の保有ということでした。小泉首相は、開戦前に、イラクは大量破壊兵器を持っているとメールマガジン等で断言をしました。与党の公明党も、スプーン1杯で200万人の殺傷力がある炭素菌が約1万リットルなどと、大量破壊兵器の脅威をあおって小泉首相を後押ししてきました。既にイラクの死者が3万人前後、米軍兵も2,140人死亡したと、ブッシュ大統領も多数の人命が失われていることを認めています。ワシントンポスト紙は、イラクの民間人の死者は最小で2万7,368人、最大では3万877人に上るとしています。イラク戦争に一片の大義もないことは明白であり、国連決議もなく、日米同盟だけを頼りにこの戦争に手をかしてきた小泉政権と自民党、公明党の責任は重大であります。政府と自民党、公明党の与党が今すべきことは、直ちにイラクから自衛隊を撤退させることしかありません。  次に、請願第51号、52号及び53号についてですが、これらはいずれも兵庫県教育委員会が進める高校教育改革についての請願です。請願第51号は、県立西宮今津高校の総合学科改編について説明責任を求めるとともに、選抜制度については、市民の願いにこたえるとともに、市教委、市議会、市民でよく協議し、その意見を尊重することを求めています。請願第52号は、高校教育改革を早急に導入することなく、市民の合意と納得のもとに進めること、総合選抜制度を維持、発展させること、北部地域に公立の普通科高校を設置することを求めています。請願第53号は、入学選抜制度において複数志願制度の拙速な導入をしないことを求めています。この三つの請願は、いずれも、西宮市における教育と高校選抜制度が長年にわたって市教育委員会、学校関係者、市議会、市民の協力と努力によって維持、発展してきたことを大いに誇るとともに、これからもこの伝統を引き継ぎ、発展させていくことを求めています。我が党議員団の意見については、日程第6で既に述べさせていただきましたが、我が党だけではなく、これまでの西宮市議会が、市民の願いにこたえ、まさに良識を発揮して示してきた2002年9月議会の高校入試における総合選抜制の維持発展を目指し、西宮市北部に全日制普通科高校設置を求める意見書、2005年6月議会の西宮学区の総合学科高校設置について説明責任を果たすことを求める意見書にも合致するものであります。子供たちの健やかな成長を願い、西宮のすぐれた教育の発展を願うこれらの請願は採択するべきであります。  以上、これら五つの請願は、いずれも暮らし、教育、平和に関する市民の切実な願いであり、その根拠も明白であり、日本共産党西宮市会議員団は賛成をするものです。 ○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  採決は議事の都合により4回に分けて行います。  まず、上程中の各請願のうち、請願第49号の採決を起立により行います。  なお、本請願に対する委員長の報告は不採択でありますので、当該請願について採決をいたします。  本請願を採択することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立少数であります。  よって、ただいま採決いたしました請願第49号は不採択とすることに決定いたしました。  次に、請願第50号の採決を起立により行います。  なお、本請願に対する委員長の報告は不採択でありますので、当該請願について採決いたします。  本請願を採択することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立少数であります。  よって、ただいま採決いたしました請願第50号は不採択とすることに決定いたしました。  次に、請願第51号及び請願第53号の2件の採決を起立により行います。  なお、両請願に対する委員長の報告は不採択でありますので、当該請願について採決いたします。  両請願を採択することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立少数であります。  よって、ただいま採決いたしました請願2件は不採択とすることに決定いたしました。  次に、請願第52号の採決を起立により行います。  なお、本請願に対する委員長の報告は不採択でありますので、当該請願について採決いたします。  本請願を採択することに賛成の議員の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○議長(小林光枝) 起立少数であります。  よって、ただいま採決いたしました請願第52号は不採択とすることに決定いたしました。  次に、日程第8 請願第48号を議題といたします。  本請願につきましては、先ほど意見書が可決されたことにより既に請願の趣旨が達せられたものと認めます。  よって、本請願は採択されたものとみなすことにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、本請願は採択されたものとみなされました。  次に、日程第9 陳情審査結果報告の件を議題といたします。  陳情第68号ほか6件の陳情につきましては、担当常任委員会において審査願っておりましたところ、担当常任委員長から議長に対して、お手元に配付のとおりの審査結果報告が提出されましたので、この際、御報告いたします。  次に、日程第10 議員派遣の件を議題といたします。  本件につきましては、会議規則第120条の規定に基づき、お手元配付のとおり各市へ議員を派遣しようとするものであります。  よって、お諮りいたします。  お手元配付のとおり議員を派遣することにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、そのように決定いたしました。  いま1点お諮りいたします。  ただいま決定された議員派遣の内容に今後変更を要するときは、その取り扱いを議長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、そのように決定いたしました。  次に、日程第11 議案第324号ほか10件を一括して議題といたします。
     当局の提案理由の説明を求めます。  藤田助役。 ◎助役(藤田忠穂) 提案理由を御説明申し上げます。  議案第324号一般職員の給与に関する条例及び一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正の件は、本市一般職員の給与を国家公務員の給与改定に準じて、行政職給料表適用者の平均で総月収比で0.36%引き下げるほか、所要の改正を行うものであります。  議案第325号から議案第332号までの8議案は、平成17年度一般会計及び7特別会計の補正予算で、職員の給与改定に関連し、人件費等を追加するものであります。補正額は、一般会計6,935万7,000円、特別会計427万1,000円で、合計7,362万8,000円であります。また、歳入補正の主な内容としましては、一般会計で、繰越金6,706万9,000円、諸収入228万8,000円を追加し、特別会計で、繰越金222万2,000円、一般会計繰入金189万円、諸収入15万9,000円を追加するものであります。  議案第333号は、平成17年度水道事業会計補正予算(第3号)で、給与改定に関連する職員給与費の増により、収益的支出で570万1,000円、資本的支出で102万5,000円をそれぞれ増額するものであります。  議案第334号は、平成17年度工業用水道事業会計補正予算(第3号)で、給与改定に関連する職員給与費の増により、収益的支出で12万7,000円、資本的支出で5万3,000円をそれぞれ増額するものであります。  以上11議案につきまして何とぞ御協賛賜りますようお願い申し上げます。  以上で提案説明を終わります。 ○議長(小林光枝) 提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。  上程中の各件に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。  上程中の各件は総務常任委員会に付託いたします。  ここで総務常任委員会開催のため暫時休憩いたします。    〔午後5時06分 休憩〕     ────────────────    〔午後5時39分 開議〕 ○議長(小林光枝) ただいまから休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、申し上げます。  休憩中、総務常任委員長から付託事件の審査を終了した旨の報告を受けました。  これより議案第324号ほか10件に対する委員長の報告を求めます。  総務常任委員長 たてがき初男議員。 ◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を申し上げます。  ただいま上程中の、議案第324号西宮市一般職員の給与に関する条例及び西宮市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例制定の件、議案第325号平成17年度西宮市一般会計補正予算(第7号)、議案第326号平成17年度西宮市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)、議案第327号平成17年度西宮市食肉センター特別会計補正予算(第2号)、議案第328号平成17年度西宮市農業共済事業特別会計補正予算(第2号)、議案第329号平成17年度西宮市下水道事業特別会計補正予算(第3号)、議案第330号平成17年度西宮市中小企業勤労者福祉共済事業特別会計補正予算(第2号)、議案第331号平成17年度西宮市介護保険特別会計補正予算(第3号)、議案第332号平成17年度西宮市競輪事業清算費特別会計補正予算(第2号)、議案第333号平成17年度西宮市水道事業会計補正予算(第3号)、議案第334号平成17年度西宮市工業用水道事業会計補正予算(第3号)、以上11件につきましては、先ほど開催の委員会において、当局から詳しく説明を聞き、提出された関係資料をもとに審査しました結果、いずれも異議なく原案を承認するべきものと決しました。  以上であります。 ○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。  上程中の各件に御意見はありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。  上程中の各件は、ただいまの委員長の報告のとおり可決することにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、ただいま採決いたしました議案第324号ほか10件はいずれも原案のとおり可決されました。  次に、日程第12 総務常任委員会の所管事務調査の件ほか8件を一括して議題といたします。  各件につきましては、それぞれ担当の委員会において調査願っておりますが、各担当の委員長から、今期定例会中に調査を終了する見込みがないため閉会中の継続審査とされたい旨の申し出がありました。  よって、お諮りいたします。  上程中の9件は、閉会中の継続審査とすることにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、上程中の9件は閉会中の継続審査とすることに決定いたしました。  以上で本日の議事日程は全部終了し、今期定例会に付された事件はすべて議了いたしました。  よって、お諮りいたします。  今期定例会の会期はあす22日までと議決されておりますが、会議規則第7条の規定により、本日をもって閉会いたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林光枝) 御異議を認めません。  よって、今期定例会は本日をもって閉会することに決定いたしました。  閉会に際し、市長のあいさつがございます。    〔山田知市長登壇〕 ◎市長(山田知) 第11回市議会定例会の閉会に当たりまして一言ごあいさつを申し上げます。  議員の皆様におかれましては、去る12月1日以来、連日にわたりまして、平成16年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件を初め、提案いたしました諸議案を終始慎重かつ熱心に御審議の上、御協賛を賜りまして、厚くお礼を申し上げます。  御審議に際しまして承りました貴重な御意見、御要望などにつきましては、今後十分に留意いたしまして、その執行に万全を期するとともに、今後とも46万市民の幸せと西宮市のさらなる発展と飛躍のために、財政危機を克服し、子供たちの笑顔あふれる町づくり、快適で活力ある町づくりを進めてまいります。議員各位におかれましては、どうか今後とも御支援、御指導を賜りますようお願いを申し上げます。  終わりになりましたが、本年も残すところわずかとなりました。日増しに寒さも厳しくなってまいります。皆様にはどうか健康にはくれぐれも留意されまして、一層の御活躍をいただきますようお願いを申し上げます。  また、この1年間、議員の皆様を初め、市民の皆様並びに報道関係の皆様から賜りました御厚情に感謝申し上げますとともに、皆様のますますの御健勝を祈念いたしまして、閉会のごあいさつといたします。  ありがとうございました。 ○議長(小林光枝) この際、私からも一言ごあいさつを申し上げます。  去る1日に開会いたしました今期定例会におきましては、議員の皆様方の終始熱心な御審議を賜り、おかげをもちまして、平成16年度の決算認定を初め、提案されました諸議案の審議も無事終了することができ、本日ここに閉会の運びとなりました。議員各位の御協力に対しまして衷心より厚くお礼を申し上げます。  今期定例会では、本市未曾有の財政危機が背景にあるとはいえ、市民の皆様に御負担をおかけする条例の提案もございました。当局におかれましては、審議の過程において述べられました議員各位の貴重な意見並びに要望等について真摯に受けとめられ、今後の施策に反映していただくとともに、行政の効率化等による経費の削減になお一層取り組んでいただくよう強く希望する次第でございます。  さて、本年度は、4月早々にJR西日本福知山線で列車の脱線事故が起こり、18人のとうとい西宮市民の命が奪われるとともに、いまだに多くの方たちが後遺症で苦しんでおられることは、本当に痛恨のきわみでございます。  一方、明るい話題といたしましては、10月22日、西宮市民待望の兵庫県立芸術文化センターがオープンいたしました。そのすばらしい設備は言うに及ばず、佐渡裕芸術監督のもと、オーケストラ、演劇、バレエ、ミュージカルといった芸術に直接親しめる機会を得たことは、西宮市民、特に次代を担う子供たちにとって何よりの贈り物と言えると思います。また、10月から11月にかけ、のじぎく兵庫国体のリハーサル大会が市内3会場で3種目にわたって開かれました。担当部局の職員の皆さんはもちろん、応援の職員の方も不眠不休で職務に当たられたとお聞きをしております。幸いリハーサル大会は大過なく終了しましたが、いよいよ来年が本番でございます。なお一層気を引き締めて本大会に臨んでいただきますようお願いしておきます。  ことしも残り少なくなってまいりました。議員の皆様におかれましては、一日一日を御自重、御自愛の上、一層健康に留意され、御家族ともどもお元気で健やかな新年をお迎えになりますよう、心からお祈り申し上げます。  最後になりましたが、市当局並びに行政委員会の皆様方、報道関係の皆様方の御協力に対し厚くお礼を申し上げまして、閉会のあいさつとさせていただきます。  ありがとうございました。  これをもって本日の会議を閉じ、今期定例会を閉会いたします。  御協力ありがとうございました。    〔午後5時49分 閉会〕...